YAMAX 学習ポッドキャスト
行政書士試験向け。YAMAX順で厳選した論点を、問題と解説の音声で学べます。
エピソード一覧(100本)
行政指導とは、相手方の任意ないし合意を前提として行政目的を達成しようとする行政活動。 (キーワード:所掌事務、勧告)行政手続法でこう定義されている。「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するために特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないもの」 (キーワード:指針、意見公募)行政指導指針とは、「同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときにこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項」であり、意見公募手続の対象。 行政指導は、一般的には、法的効果をもたず、処分性は認められず抗告訴訟の対象とすることはできない。 (キーワード:勧告)しかし処分性を認める最高裁判決も出現しており、医療法にもとづく勧告について処分性を認めた最高裁判決(平成17年)が注目されている。 【解説】 医療法に基づく病院開設中止勧告について処分性を認めた最高裁判決があります(最高裁判決、平成17年)。 命令等を定めようとする場合、原則として意見公募手続を執る必要があります(39条1項)。行政指導指針は命令等に含まれるため(2条8号ニ)、意見公募手続の対象となり得ます。
行政代執行法について正誤を問う問題。 ア(以下は正しい):代執行に要した費用は、義務者に納付命令を発したのち、納付がないときは、国税滞納処分の例により徴収できる(5条・6条1項)。 イ(以下は正しい):代執行は原則、同法所定の戒告および通知が必要。戒告・通知について審査請求できる旨の規定は、同法には置かれていない(3条1項・2項)。 ウ(1条は代執行の適用関係を定めるだけで、代執行の対象外の義務に執行罰・直接強制等を用いる旨の規定は同法にないため以下は誤り):行政上の義務の履行確保は、別に法律で定めるものを除き、原則として同法による(1条)。代執行の対象でない義務について、執行罰・直接強制、その他民事執行の例により相当な手段をとれる旨の規定は置かれていない。 エ(履行期限と代執行をなすべき旨は戒告で示し、通知は代執行令書で時期・責任者・費用見積を示すため以下は誤り):戒告・通知の内容が、記述どおりに分かれるとされているが、誤り。代執行をなすには、相当の履行期限を定め、その期限までに履行がないときは代執行をなすべき旨を、予め文書で戒告しなければならない(3条1項)。 オ(同法の手続は戒告・通知から始まり、督促状発付後の法定経過期間を定める規定はないため以下は誤り):督促状を発した日から法定の期間を経過しても履行がないとき、行政庁は戒告等の手続を開始しなければならない、という記述は誤り。 【解説】 代執行の手続は、戒告・通知、代執行の実施、費用の徴収の順で進みます(3条・5条・6条)。執行罰や直接強制は別個の強制執行手段であり、それぞれ個別の法律の根拠が必要です。
(キーワード:当事者)行政事件訴訟法は、行政事件訴訟の類型を、抗告訴訟、当事者訴訟、民衆訴訟、機関訴訟の4つとする。 抗告訴訟は、公権力の行使に関する不服の訴訟。処分や裁決の取消しを求める取消訴訟が典型。 (キーワード:当事者)当事者訴訟には、当事者間の法律関係を確認しまたは形成する処分・裁決に関する形式的当事者訴訟と、公法上の法律関係に関する訴えを包括する実質的当事者訴訟がある。 (キーワード:当事者、給付)実質的当事者訴訟の例として、国籍確認を求める確認訴訟のほか、公法上の法律関係に基づく金銭の支払を求める給付訴訟がある。 (キーワード:争点)私法上の法律関係に関する訴えで、処分・裁決の効力の有無が争点となっているものは、争点訴訟。基礎となる法律関係の性質から、行政事件訴訟ではない。 (キーワード:給付、争点)例:土地収用法に基づく収用裁決が無効であることを前提に、起業者に土地の明け渡しという給付を求める訴えは、争点訴訟。 民衆訴訟は、国または公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起する。 (キーワード:住民)例:普通地方公共団体の公金の支出が違法として住民監査請求をしたにもかかわらず監査委員が是正の措置をとらない場合、当該普通地方公共団体の住民としての資格で提起する住民訴訟は、民衆訴訟の一種。 【解説】 実質的当事者訴訟の給付訴訟の例として、憲法29条3項に基づく損失補償請求の訴えが挙げられます。
(キーワード:調査審議、不合理な点)原子炉設置許可処分の取消訴訟における裁判所の審査は、原子力委員会等の専門技術的な調査審議及び判断を基にした行政庁の判断に不合理な点があるかという観点から行われる。 (キーワード:審査基準、判断の過程)科学技術水準に照らし、調査審議で用いられた具体的審査基準に不合理な点がある場合、又は施設が審査基準に適合するとした調査審議及び判断の過程に看過し難い過誤・欠落があり、行政庁の判断がこれに依拠した場合、許可処分は違法と解される。 安全審査資料を行政庁側が保持している点等を考慮し、不合理な点がないことをまず行政庁が立証すべき。尽くさない場合は不合理な点があることが事実上推認される(最高裁判決、平成4年)。 【解説】 本問の文章は、伊方原発訴訟における最高裁判決の一節です(最高裁判決、平成4年)。 本判決は、審査基準への適合判断の過程に看過し難い過誤・欠落がある場合、行政裁量の判断過程審査により処分の違法を認めるものです。
(キーワード:行政立法)行政機関が自ら活動の基準を設定する行為および基準は、通例行政立法と呼ばれる。 (キーワード:法規命令、行政規則)行政立法には、法的拘束力を持つ法規命令と、法的拘束力を持たない行政規則がある。 (キーワード:告示)告示は、行政機関が意思決定や事実を公に知らせる形式で、行政立法の一種として用いられることがある。 例:文部科学大臣の告示である学習指導要領を法規命令と解すか行政規則と解すかで、法的拘束力の有無が分かれる。 告示のうち政策的目標や指針と解される定めは、行政規則に位置づけられる。 【解説】 告示であっても、法規命令として解するか行政規則として解するかは個別に判断する必要があり、一律には定まりません。
(キーワード:行政罰)行政上の義務違反に対し一般統治権に基づき科される制裁の罰を行政罰という。 (キーワード:秩序罰)行政罰には、刑法典に刑名のある罰(行政刑罰)と、軽微な形式的違反に科す秩序罰がある。 (キーワード:過料)秩序罰の例として、届出義務違反等に科される過料がある。 普通地方公共団体も、法律の特別の定めを除き、条例で過料を科す規定を設けられる。 (キーワード:地方自治法)条例上の義務違反について地方公共団体の長が科す過料は、地方自治法に定める手続により科される。 【解説】 過料を科す手続は、法律に基づく場合と条例に基づく場合とで相違があります。
近隣の飲食店営業者が、保健所長の食品衛生法に基づく飲食店営業許可について、営業上の利益を害されるとして取消訴訟を提起した。 問い:①どのような理由で、②どのような判決となるか。 (キーワード:法律上の利益を有せず、原告適格を欠く、却下判決)答えの要点:法律上の利益を有せず、原告適格を欠くため、却下判決をする。 【解説】 食品衛生法は、飲食に起因する衛生上の危害の防止と国民の健康保護を目的とする(1条)。近隣飲食店の営業上利益の保護は目的ではない。 原告適格のような訴訟要件を欠く場合、裁判所は取消訴訟を不適法として審理を拒絶する却下判決をします。
隣地居住者Xらは、違法なマンションについて、B市長に建築基準法に基づく是正命令の発出を申し入れたが、B市長は拒否した。 問い:①被告、②訴訟要件として主張すべきこと、③提起すべき訴訟。 (キーワード:B市、重大な損害を生ずるおそれがある、是正命令の義務付け訴訟)答えの要点:B市を被告とし、是正命令がなされないことにより重大な損害を生ずるおそれがあると主張し、是正命令の義務付け訴訟(非申請型)を提起する。 【解説】 Xらは法令に基づく申請をしていないため、非申請型義務付け訴訟(3条6項1号)に当たります(37条2項1号)。 被告適格について、処分権限を有する行政庁が所属する公共団体を被告とする規定(11条1項)は、義務付け訴訟にも準用されます(38条1項)。
Y市議会議員Xは、懲罰委員会から20日間の出席停止が相当との決定を受け、本会議での議決は9月の次会期冒頭となる。Xはこの懲罰を回避したい。 次会期まで約1か月しかない。誰に対しどのような手段をとるか。 (キーワード:Y市、出席停止の懲罰の差止め訴訟、仮の差止めの申立て)答えの要点:Y市に対し、出席停止の懲罰の差止め訴訟を提起し、仮の差止めの申立てをする。 【解説】 差止め訴訟だけでは1か月程度では判決を得られないおそれがあるため、仮の差止めの申立て(37条5項2号)が必要です。 被告は、懲罰権限を有するY市議会が所属するY市です(11条1項・38条1項準用)。
平成16年の行訴法改正で、取消訴訟の原告適格が拡大された。 (キーワード:法律上の利益)行訴法9条1項:取消訴訟は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り提起できる。 (キーワード:法律上保護された利益)最高裁判例:「法律上の利益を有する者」とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され、又は必然的に侵害されるおそれのある者。 (キーワード:利益)9条2項:相手方以外の者の法律上の利益の判断に当たり、根拠法令の趣旨・目的および当該処分で考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮する。 (キーワード:差止め訴訟)9条2項は、差止め訴訟の原告適格についても準用される(37条4項4号)。 【解説】 最高裁判例は、法律上の利益を有する者について、法律上保護された利益の侵害又は侵害のおそれを要件とする旨解しています(最高裁判決、平成元年)。 9条2項は、非申請型義務付け訴訟(37条2項4号)にも準用されますが、本問の選択肢からは差止め訴訟が該当します。
AとBの間で甲土地の売買契約を締結したが、Aが契約に至ったのは、Cが甲土地に爆弾が埋められていると嘘を述べたため。 Aはその事実をBに伝え、甲土地を時価の2分の1程度でBに売却した。1年後にCに騙されたことを知ったAは、契約を取り消せるか。 問い:第三者Cの詐欺によりAの意思表示を取り消せるか。 (キーワード:Bが詐欺の事実を知り、又は知ることができたときに限り、契約を取り消すことができる)答えの要点:相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合、相手方がその事実を知り、又は知ることができたときに限り、意思表示を取り消すことができる(96条2項)。 【解説】 本問は第三者による詐欺の問題です。96条2項により、相手方Bが詐欺の事実を知り又は知ることができたときに限り、Aは契約を取り消せます。
憲法21条2項は検閲を禁止する。検閲は表現の自由に対する最も厳しい制約であり、公共の福祉による例外も認めない趣旨と解される。 旧憲法下では出版法・新聞紙法・映画法により、内務大臣による検閲が行われた経験がある。 (キーワード:実質的)旧憲法下の運用を通じて行われた検閲は、実質的な検閲である。 (キーワード:絶対的禁止)憲法21条2項は、検閲の絶対的禁止を宣言した趣旨と解される。 (キーワード:行政権、網羅的一般的)憲法21条2項の検閲とは、行政権が主体となり、思想内容等の表現物を対象とし、発表の禁止を目的として、網羅的一般的に発表前に内容を審査し不適当なものの発表を禁止することをいう(最高裁判決、昭和59年)。 【解説】 本問の文章は、税関検査事件における最高裁判決の一節です(最高裁判決、昭和59年)。検閲は行政権による事前規制であり、公共の福祉による例外を認めない点が重要です。
Aの指輪がBに盗まれ、Bから善意無過失の宝石店Cに売却された。Dも善意無過失でCから50万円で購入し引渡しを受けた。 盗難から1年6か月後、Aは指輪がDのもとにあることを知り、返還を求めたい。 問い:AはDに対し指輪の返還を請求できるか。 (キーワード:盗難の時から2年間、Dが支払った代価を弁償して、返還を請求できる)答えの要点:占有者Dが即時取得した場合でも、被害者Aは盗難の時から2年間、Dが支払った代価を弁償して返還を請求できる(193条・194条)。 【解説】 Dは即時取得(192条)が成立しますが、Cは同種の物を販売する商人に当たるため194条が適用されます。占有回収の訴え(201条3項)ではなく、代価弁償による返還請求が論点です。
B所有の甲建物にAの抵当権が設定登記されている。Bが債務不履行に陥った後、甲が火災で焼失し、Bの保険会社Cに対する火災保険金債権が発生した。 問い:Aが保険金に対して優先弁済権を行使するための法的手段。 (キーワード:物上代位により、Cによる保険金の払渡し前に、保険金債権を差し押さえなければならない)答えの要点:抵当権者Aは、保険金に対して物上代位し、Cによる払渡し前に保険金債権を差し押える必要がある(372条・304条1項ただし書)。 【解説】 建物の滅失によって生じる保険金は物上代位の対象です(372条)。物上代位には払渡し前の差押えが必要です。
AはCに対する300万円の貸金債権をBに譲渡した。譲渡の合意自体はA・B間で自由にできる。 しかし譲渡の合意だけでは、譲受人Bが直ちに債務者Cに支払いを求めることはできない。 問い:その理由を「なぜならば、民法の規定によれば、債権の譲渡は、」に続けて記述。 (キーワード:譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者に対抗できないから)答えの要点:債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者に対抗できない(467条1項)。 【解説】 債権譲渡は当事者間では効力を生じますが、債務者への対抗には通知又は承諾が必要です。二重払い防止のための対抗要件です。
AはCの代理人であると偽り、BとCを売主とする売買契約を締結した。CはAの存在を知らなかったが、Bの履行請求で初めて知った。 BはAをCの代理人と信じ、過失なく信じた。Bは契約を取り消さず、Aに請求しようとしている。 問い:AがCの代理人であることを証明できないとき、BはAに対してどのような請求ができるか。 (キーワード:Cの追認がなく、Aが制限行為能力者でなかったときは、履行または損害賠償を請求できる)答えの要点:無権代理人Aは代理権を証明できず追認も得られないとき、相手方Bは履行又は損害賠償を請求できる(117条1項)。 【解説】 本問ではBは善意無過失のため117条2項の免責事由は当てはまりません。追認がなく制限行為能力者でなければ、無権代理人の責任を追及できます。
Aは別荘一棟をBら4名と共有している。建物は老朽化し、Aは建替え又は修繕等を検討している。 問い:建替えと修繕等を実施するために共有者5名の間で必要なこと。「建替えには」に続けて記述。 (キーワード:共有者全員の合意が必要で、修繕等には各共有者の持分の価格の過半数での決定が必要である)答えの要点:建替えは変更に当たり全員の同意が必要(251条1項)。修繕等は管理に当たり持分の価格の過半数で決する(252条1項前段)。 【解説】 建替えは共有物の形状の著しい変更、修繕等は本問では管理行為として整理します。変更と管理で必要な決議が異なります。
抵当権付き甲土地をBから買い受け登記したCは、抵当権を消滅させたい。時効・弁済のほかに消滅方法を二つ記述せよ。 問い:抵当不動産の第三取得者Cが抵当権を消滅させる場合を二つ。 (キーワード:抵当権者の請求に応じて代価弁済をする場合、抵当権者に対し抵当権消滅請求をする場合)答えの要点:第三取得者Cは、代価弁済(378条)又は抵当権消滅請求(379条)により抵当権を消滅させられる。 【解説】 Cは抵当不動産の第三取得者です。378条の代価弁済と379条の抵当権消滅請求が典型解答です。
Xは建築確認申請を拒否され、審査請求も棄却裁決を受けた。裁決に加わった委員の一人が利害関係者に当たる手続上の瑕疵が判明した。 問い:瑕疵の内容と、誰を被告としてどの訴訟を提起すべきか。 (キーワード:裁決固有の瑕疵、Y市を被告として、裁決取消訴訟を提起すべき)答えの要点:委員の除斥違反は裁決固有の瑕疵であり、Y市を被告として裁決取消訴訟を提起する(10条2項・11条1項1号)。 【解説】 裁決取消訴訟では原処分の違法は主張できず、裁決固有の瑕疵のみを争えます。被告は裁決をした行政庁の所属する公共団体です。
Aの売掛代金債権には第三者への譲渡禁止特約が付されていたが、AはCに譲渡し通知がBに到達した。Cは履行期後にBに履行を請求した。 問い:Bが債務の履行を拒むことができる場合。 (キーワード:Cが譲渡禁止特約につき知り、又は重大な過失により知らなかった場合)答えの要点:譲受人Cが譲渡禁止特約を知り、又は重大な過失により知らなかったとき、債務者Bは履行を拒むことができる(466条3項)。 【解説】 譲渡禁止特約があっても譲渡自体は有効(466条2項)ですが、悪意又は重過失の譲受人に対しては債務者は履行拒絶できます。
不法行為76 Aが所有する甲家屋につき、Bが賃借人として居住していたところ、甲家屋の 2階部分の外壁が突然崩落して、付近を通行していたCが負傷した。甲家屋の外 壁の設置または管理に瑕疵があった場合、民法の規定に照らし、誰がCに対して 損害賠償責任を負うことになるか。必要に応じて場合分けをしながら、40字程度 で記述しなさい。 問い:で記述しなさい。 (キーワード:甲の占有者Bが責任を負い、Bが損害発生防止のために必要な注意をしたときは、所有者Aが負う)答えの要点:❹したがって、本問では、まず占有者Bが損害賠償責任を負います。 【解説】 問題文2~4行目に「甲家屋の外壁の設置または管理に瑕疵があった場合、…誰がCに対して損害賠償責任を負うことになるか」とあることから、工作物責任が問題となっていることがわかります。 次に、問題文1行目に「Aが所有する甲家屋につき、Bが賃借人として居住していたところ」とあることから、甲家屋の所有者はA、占有者はBであることがわかります。 そして、土地の工作物の設置または保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその責任を負うとされています(717条1項本文)。
Aが建築基準法に基づく建築確認を得て自己の所有地に建物を建設し始めたと ころ、隣接地に居住するBは、当該建築確認の取消しを求めて取消訴訟を提起す ると共に、執行停止を申し立てた。執行停止の申立てが却下されたことからAが 建設を続けた結果、訴訟係属中に建物が完成し、検査済証が交付された。最高裁 判所の判例によると、この場合、①建築確認の法的効果がどのようなものである ため、②工事完了がBの訴えの訴訟要件にどのような影響を与え、③どのような 判決が下されることになるか。40字程度で記述しなさい。 訴えの利益64 問い:訴えの利益64 (キーワード:適法に工事ができるという法的効果であるため、訴えの利益が失われ、却下の判決がなされる)答えの要点:次に、問題文3~4行目に「Aが建設を続けた結果、訴訟係属中に建物が完成し、検査済証が交付された」とありますから、本問では、建築工事が完了していることがわかります。 【解説】 問題文1~2行目に「Aが建築基準法に基づく建築確認を得て自己の所有地に建物を建設し始めたところ、隣接地に居住するBは、当該建築確認の取消しを求めて取消訴訟を提起」とありますから、本問では、建築確認の取消訴訟が提起されていることがわかります。 次に、問題文3~4行目に「Aが建設を続けた結果、訴訟係属中に建物が完成し、検査済証が交付された」とありますから、本問では、建築工事が完了していることがわかります。 最高裁判所の判例によると、建築確認は、適法に工事ができるという法的効果を付与されているにすぎないものというべきであるから、当該工事が完了した場合においては、建築確認の取消しを求める訴えの利益は失われるとされています(最高裁判決、昭和59年)。なお、訴えの利益とは、訴訟を提起する実益のことです。、247
(キーワード:中立)〔国家公務員法〕102条1項は、公務員の職務の遂行の政治的中立 性を保持す ることによって行政の中立 的運営を確保し、これに対する国民の信頼を維持す ることを目的とするものと解される。 (キーワード:21条1項)他方、国民は、憲法上、表現の自由21条1項としての政治活動の自由を保 障されており、この精神的自由は立憲民主政の政治過程にとって不可欠の基本的 人権であって、民主主義社会を基礎付ける重要な権利であることに鑑みると、上 記の目的に基づく法令による公務員に対する政治的行為の禁止は、国民としての 政治活動の自由に対する必要やむを得ない限度にその範囲が画されるべきもので ある。 (キーワード:中立、実質)このような〔国家公務員法〕102条1項の文言、趣旨、目的や規制される政治 活動の自由の重要性に加え、同項の規定が刑罰法規の構成要件となることを考慮 すると、同項にいう「政治的行為」とは、公務員の職務の遂行の政治的中立 性 を損なうおそれが、観念的なものにとどまらず、現実的に起こり得るものとして実質 的に認められるものを指し、同項はそのような行為の類型の具体的な定め を人事院規則に委任したものと解するのが相当である。 (キーワード:管理職、裁量、中立、実質)・・・本件配布行為は、管理職 的地位になく、その職務の内容や権限に裁量 の余地のない公務員によって、職務と全く無関係に、公務員により組織される団 体の活動としての性格もなく行われたものであり、公務員による行為と認識し得 る態様で行われたものでもないから、公務員の職務の遂行の政治的中立 性を損 なうおそれが実質 的に認められるものとはいえない。 そうすると、本件配布行 為は本件罰則規定の構成要件に該当しないというべきである。 【解説】 本問の文章は、堀越事件における最高裁判所判決の一節です(最高裁判決、平成24年)。 「〔国家公務員法〕102条1項は、公務員の職務の遂行の政治的ア性を保持することによって行政のア的運営を確保し、これに対する国民の信頼を維持することを目的とする」とあるところ、国民の信頼を得るためには公務員の職務が政治的に中立であること、すなわち行政が中立であることが必要ですから、アには「19中立」が入ります。 「公務員の職務の遂行の政治的ア−中立性を損なうおそれが、観念的なものにとどまらず、現実的に起こり得るものとしてイ的に認められるものを指し」とあるところ、「観念的」という語句と対比されるのは「実質的」ですから、イには「6実質」が入ります。
第2章 人 権 次の文章は、婚外子の法定相続分を嫡出である子の2分の1と定めていた民法 規定(以下「本件規定」という。 )を違憲とした最高裁判所の決定の一部である。 (キーワード:1~ 20)空欄 ア ~ エ に当てはまる語句を、枠内の選択肢1~ 20から選びな さい。 本件規定は、国民生活や身分関係の基本法である民法の一部を構成し、相続と いう日常的な現象を規律する規定であって、 〔問題となった相続が開始した〕平 成13年7月から既に約12年もの期間が経過していることからすると、その間に、 本件規定の合憲性を前提として、多くの遺産の分割が行われ、更にそれを基に新 たな権利関係が形成される事態が広く生じてきていることが容易に推察される。 取り分け、本決定の違憲判断は、長期にわたる社会状況の変化に照らし、本件規 定がその合理性を失ったことを理由として、その違憲性を当裁判所として初めて 明らかにするものである。 【解説】 本問の文章は、非嫡出子の相続分に関する最高裁判所決定の一節です(最高裁判決、平成25年)。 「本決定の違憲判断が、アとしてのイという形で既に行われた遺産の分割等の効力にも影響し」とあるところ、最高裁判所の違憲判断が既に行われた遺産の分割等の効力に影響するとしたら、その根拠は先例としての事実上の拘束性によるものですから、アには「8先例」、イには「2事実上の拘束性」が入ります。 「いわば解決済みの事案にも効果が及ぶとすることは、著しくウを害することになる」とあるところ、解決済みの事案にも効果が及ぶと法的安定性を害することになりますから、ウには「4法的安定性」が入ります。
第2章 人 権 次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。 (キーワード:価値、期間、1~ 20)空欄価値 ~期間 に当ては まる語句を、枠内の選択肢1~ 20から選びなさい。 (キーワード:価値、人口、合理)「公職選挙法の制定又はその改正により具体的に決定された選挙区割と議員定 数の配分の下における選挙人の投票の有する価値 に不平等が存し、あるいはそ の後の人口 の異動により右のような不平等が生じ、それが国会において通常考 慮し得る諸般の要素をしんしやくしてもなお、一般に合理 性を有するものとは 考えられない程度に達しているときは、右のような不平等は、もはや国会の合理 的裁量の限界を超えているものと推定され、これを正当化すべき特別の理 由が示されない限り、憲法違反と判断されざるを得ないものというべきである。 (キーワード:人口)もつとも、制定又は改正の当時合憲であつた議員定数配分規定の下における選 挙区間の議員一人当たりの選挙人数又は人口 (この両者はおおむね比例するも のとみて妨げない。 (キーワード:人口、合理、期間))の較差がその後の人口 の異動によつて拡大し、憲法の選 挙権の平等の要求に反する程度に至つた場合には、そのことによつて直ちに当該 議員定数配分規定が憲法に違反するとすべきものではなく、憲法上要求される合理 的期間 内の是正が行われないとき初めて右規定が憲法に違反するものと いうべきである。 【解説】 本問の文章は、衆議院議員定数不均衡訴訟における最高裁判所判決の一節です(最高裁判決、昭和60年)。、37 「選挙人の投票の有するアに不平等が存し」とあるところ、選挙権の平等は、各選挙人の投票の価値、すなわち各投票が選挙の結果に影響を及ぼす影響力においても平等であることを含むとされています(最高裁判決、昭和51年)。したがって、アには「6価値」が入ります。 「選挙区間の議員一人当たりの選挙人数又はイ…の較差がその後のイの異動によつて拡大し」とあるところ、議員一人当たりの較差を生じさせるものであって、かつ、異動するものは、選択肢の中では「17人口」しかありません。したがって、イには「17人口」が入ります。
Xは、外務大臣に対して旅券の発給を申請したが拒否処分をうけたため、取消 訴訟を提起した。これについて、裁判所は、旅券法により義務づけられた理由の 提示が不充分であるとして、請求を認容する判決をなし、これが確定した。この 場合、行政事件訴訟法によれば、外務大臣は、判決のどのような効力により、ど のような対応を義務づけられるか。40字程度で記述しなさい。 判決の効力72 本問では、①判決のどのような効力により、②どのような対応を義務づけられ るか、という2つの問いがあることに注意しよう。 ヒント (キーワード:拘束力により、十分な理由を付して、何らかの処分をやりなおさなければならない)答えの要点:❹問題文2~3行目に「旅券法により義務づけられた理由の提示が不充分であるとして、請求を認容する判決をなし」とありますから、この判決の趣旨に従うと、十分な理由を付す必要があります。したがって、外務大臣は、十分な理由を付して、何らかの処分をやり… 【解説】 問題文3行目に「請求を認容する判決をなし、これが確定した」とありますので、この判決には、既判力(訴訟において判決が確定した場合に、当事者及び裁判所が、その訴訟の対象となった事項について、異なる主張・判断をすることができなくなるという効力)、形成力(処分・裁決の効力を処分・裁決がなされた当時にさかのぼって消滅させる効力)、拘束力(行政庁に対し、処分・裁決を違法とした判断を尊重し、取消判決の趣旨に従って行動することを義務付ける効力)の3つの効力が生じます。、255 問題文4~5行目に「外務大臣は、…どのような対応を義務づけられるか」とありますので、本問は拘束力の問題であることがわかります。 この拘束力により、申請拒否処分の取消判決が確定した場合、その処分・裁決をした行政庁は、判決の趣旨に従って、改めて申請に対する処分をしなければなりません(33条2項)。
第2章 人 権 次の文章は、宗教法人Xへの解散命令の合憲性に関して、Xの特別抗告に対し て下された最高裁判所決定の一節である。 (キーワード:1~ 20)空欄 ア ~ エ に当てはまる語句 を、枠内の選択肢1~ 20から選びなさい。 (キーワード:宗教法人、世俗的、宗教的)「 宗教法人法81条に規定する宗教法人の解散命令の制度は、前記のように、 専ら宗教法人の世俗的 側面を対象とし、かつ、専ら世俗的 目的によるものであっ て、宗教団体や信者の精神的・宗教的 側面に容かいする意図によるものではな く、その制度の目的も合理的であるということができる。 (キーワード:中略)そして…中略…抗 告人が、法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められ、宗教 団体の目的を著しく逸脱した行為をしたことが明らかである。 (キーワード:必要、間接的)抗告人の右のよう な行為に対処するには、抗告人を解散し、その法人格を失わせることが必要 か つ適切であり、他方、解散命令によって宗教団体であるXやその信者らが行う宗 教上の行為に何らかの支障を生ずることが避けられないとしても、その支障は、 解散命令に伴う間接的 で事実上のものであるにとどまる。 【解説】 本問の文章は、オウム真理教解散命令事件における最高裁判所決定の一節です(最高裁判決、平成8年)。、42 イの前に「宗教団体や信者の」とあることから、イには宗教に関する語句が入ることがわかります。したがって、イには「10宗教的」が 「ア目的によるものであって…イ側面に容かいする意図によるものではなく」という流れから、アとイは反対の意味の語句が入ることがわかります。したがって、アには宗教的ではないという意味の「19世俗的」が入ります。
債務不履行40 金銭債務の不履行については、履行不能や不完全履行の観念を入れる余地はな く履行遅滞のみが問題となると考えられているところ、民法は、 「金銭の給付を 目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任 を負った最初の時点における法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定 利率を超えるときは、約定利率による。 」と規定している(419条1項) 。それで は、この点のほか、金銭債務の特則二つを、 「金銭債務の不履行の損害賠償につ いては、 」に続けて、40字程度で記述しなさい。 なお、 「金銭債務の不履行の損害賠償については、 」は、字数に算入しない。 本問は、問題文最後に「金銭債務の特則二つ」とあるので、一つ思いついたと ころで安心せず、きちんと二つ挙げるようにしよう。 ヒント 金銭債務の不履行の損害賠償については、 問い:10 15 (キーワード:債権者は、損害の証明をする必要がなく、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない)答えの要点:❷また、債務不履行による損害賠償責任が発生するためには、債務者の帰責事由(責めに帰すべき事由)があることが必要なのが原則です。しかし、金銭の給付を目的とする債務の不履行による損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができ… 【解説】 債務不履行による損害賠償責任が発生するためには、損害の発生があることが必要ですから、損害の証明をする必要があるのが原則です。しかし、金銭の給付を目的とする債務の不履行による損害賠償については、債権者は、損害の証明を要しないとされています(419条2項)。 また、債務不履行による損害賠償責任が発生するためには、債務者の帰責事由(責めに帰すべき事由)があることが必要なのが原則です。しかし、金銭の給付を目的とする債務の不履行による損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができないとされていますので(419条3項)、帰責事由の有無を問わず損害賠償責任を負います。
(キーワード:公の批判、明確)表現行為に対する事前抑制は、新聞、雑誌その他の出版物や放送等の表現物がその自 由市場に出る前に抑止してその内容を読者ないし聴視者の側に到達させる途を閉ざし又 はその到達を遅らせてその意義を失わせ、公の批判 の機会を減少させるものであり、ま た、事前抑制たることの性質上、予測に基づくものとならざるをえないこと等から事後 制裁の場合よりも広汎にわたり易く、濫用の虞があるうえ、実際上の抑止的効果が事後 制裁の場合より大きいと考えられるのであって、表現行為に対する事前抑制は、表現の 自由を保障し検閲を禁止する憲法21条の趣旨に照らし、厳格かつ明確 な要件のもと においてのみ許容されうるものといわなければならない。 (キーワード:公共の利害、略)出版物の頒布等の事前差止めは、このような事前抑制に該当するものであって、とり わけ、その対象が公務員又は公職選挙の候補者に対する評価、批判等の表現行為に関す るものである場合には、そのこと自体から、一般にそれが公共の利害 に関する事項である ということができ、前示のような憲法21条1項の趣旨略に照らし、その表現が私人 の名誉権に優先する社会的価値を含み憲法上特に保護されるべきであることにかんがみ ると、当該表現行為に対する事前差止めは、原則として許されないものといわなければ ならない。 (キーワード:公益、中略、以下略)ただ、右のような場合においても、その表現内容が真実でなく、又はそれが 専ら公益 を図る目的のものでないことが明白であって、かつ、被害者が重大にして 著しく回復困難な損害を被る虞があるときは、 ・・・ 中略 ・・・例外的に事前差止め が許されるものというべきであ〔る〕 以下略 。 (最高裁判決、昭和61年) 【解説】 本問の文章は、北方ジャーナル事件における最高裁判所判決の一節です(最高裁判決、昭和61年)。 「表現行為に対する事前抑制は、新聞、雑誌その他の出版物や放送等の表現物がその自由市場に出る前に抑止してその内容を読者ないし聴視者の側に到達させる途を閉ざし又はその到達を遅らせてその意義を失わせ、アの機会を減少させるもの」とあるところ、読者・聴視者の側に到達させる途を閉ざしたりその到達を遅らせると、読者・聴視者が批判する機会が減少しますから、アには「6公の批判」が入ります。 「表現行為に対する事前抑制は、表現の自由を保障し検閲を禁止する憲法21条の趣旨に照らし、厳格かつイな要件のもとにおいてのみ許容されうるものといわなければならない」とあるところ、事前抑制が不明確な要件のもとに頻繁になされると表現の自由を保障した憲法21条の趣旨が失われてしまいますから、イには「18明確」が入ります。
Aは複数の債権者から債務を負っていたところ、債権者の一人で懇意にしてい るBと相談の上、Bに優先的な満足を得させる意図で、A所有の唯一の財産であ る甲土地を、代物弁済としてBに譲渡した。その後、Bは同土地を、上記事情を 知らないCに時価で売却し、順次、移転登記がなされた。この場合において、A の他の債権者Xは、自己の債権を保全するために、どのような権利に基づき、誰 を相手として、どのような対応をとればよいか。民法の規定を踏まえて40字程度 で記述しなさい。 問い:で記述しなさい。 (キーワード:詐害行為取消権に基づき、Bを相手として、裁判所に、AB間の契約の取消し及び価額償還を求める)答えの要点:❷債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができ(424条1項本文)、これを詐害行為取消権といいます。したがって、Aの債権者であるXは、自己の債権を保全するため、詐害行為取消権に基づき、AB間の契約… 【解説】 問題文1~3行目に「Aは複数の債権者から債務を負っていたところ、債権者の一人で懇意にしているBと相談の上、Bに優先的な満足を得させる意図で、A所有の唯一の財産である甲土地を、代物弁済としてBに譲渡した」とありますから、 本問では、無資力であるAが、B以外の債権者を害することを知って、甲土地を代物弁済したことがわかります。 債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができ(424条1項本文)、これを詐害行為取消権といいます。したがって、Aの債権者であるXは、自己の債権を保全するため、詐害行為取消権に基づき、AB間の契約(代物弁済)の取消しを裁判所に請求することができます。
(キーワード:一部を省略)第2章 人 権 教育を受ける権利27 次の文章は、公教育をめぐる2つの対立する考え方に関する最高裁判所判決の 一節一部を省略である。 (キーワード:1~ 20)空欄 ア ~ エ に当てはまる語句を、枠内の選 択肢1~ 20から選びなさい。 (キーワード:教育の内容及び方法)一の見解は、子どもの教育は、親を含む国民全体の共通関心事であり、公教育 制度は、このような国民の期待と要求に応じて形成、実施されるものであつて、 そこにおいて支配し、実現されるべきものは国民全体の教育意思であるが、この 国民全体の教育意思は、憲法の採用する議会制民主主義の下においては、国民全 体の意思の決定の唯一のルートである国会の法律制定を通じて具体化されるべき ものであるから、法律は、当然に、公教育における教育の内容及び方法 についても包括的にこ れを定めることができ、また、教育行政機関も、法律の授権に基づく限り、広く これらの事項について決定権限を有する、と主張する。 (キーワード:諸条件の整備、教育の内容及び方法、教育専門家、教授の自由)これに対し、他の見解 は、子どもの教育は、憲法二六条の保障する子どもの教育を受ける権利に対する 責務として行われるべきもので、このような責務をになう者は、親を中心とする 国民全体であり、公教育としての子どもの教育は、いわば親の教育義務の共同化 ともいうべき性格をもつのであつて、それ故にまた、教基法 * 一〇条一項も、教 育は、国民全体の信託の下に、これに対して直接に責任を負うように行われなけ ればならないとしている、したがつて、権力主体としての国の子どもの教育に対 するかかわり合いは、右のような国民の教育義務の遂行を側面から助成するため の諸条件の整備 に限られ、子どもの教育の内容及び方法 については、国は原則として介入権能をもた ず、教育は、その実施にあたる教師が、その教育専門家 としての立場から、国民全体 に対して教育的、文化的責任を負うような形で、……決定、遂行すべきものであ り、このことはまた、憲法二三条における学問の自由の保障が、学問研究の自由 ばかりでなく、教授の自由 をも含み、教授の自由 は、教育の本質上、高等教育のみなら ず、普通教育におけるそれにも及ぶと解すべきことによつても裏付けられる、と 主張するのである。 【解説】 本問の文章は、公教育をめぐる2つの対立する考え方(国家教育権説と国民教育権説)に関する最高裁判所判決の一節です(最高裁判決、昭和51年)。 「これに対し、他の見解は、子どもの教育は、憲法二六条の保障する子どもの教育を受ける権利に対する責務として行われるべきもので、このような責務をになう者は、親を中心とする国民全体であり」とあることから、2つ目の考え方は、子どもの教育を行うのは親を中心とする国民全体であるとする国民教育権説であることがわかります。そして、この後に「権力主体としての国のこどもの教育に対するかかわり合いは、右のような国民の教育義務の遂行を側面から助成するためのイに限られ、子どものアについては、国は原則として介入権能をもたず」とあるところ、国民教育権説からすれば、アには国が介入できない教育の本質的内容を示す語句が、イにはこれを側面から助成するためのものを示す語句が、それぞれ入ります。したがって、アには「10教育の内容及び方法」、イには「3諸条件の整備」が入りま 「教育は、その実施にあたる教師が、そのウとしての立場から、国民全体に対して教育的、文化的責任を負うような形で、…決定、遂行すべきものであり」とあることから、ウには教師が立っている教育的、文化的責任を負うべき立場を示す語句が入ることがわかります。したがって、ウには「9教育専門家」が入ります。
無効等確認訴訟74 A県内の一定区域において、土地区画整理事業(これを「本件事業」という。 ) が計画された。それを施行するため、土地区画整理法に基づくA県知事の認可 (これを「本件認可処分」という。 )を受けて、土地区画整理組合(これを「本件 組合」という。 )が設立され、あわせて本件事業にかかる事業計画も確定された。 これを受けて本件事業が施行され、工事の完了などを経て、最終的に、本件組合 は、換地処分(これを「本件換地処分」という。 )を行った。 Xは、本件事業の区域内の宅地につき所有権を有し、本件組合の組合員である ところ、本件換地処分は換地の配分につき違法なものであるとして、その取消し の訴えを提起しようと考えたが、同訴訟の出訴期間がすでに経過していることが 判明した。 この時点において、本件換地処分の効力を争い、換地のやり直しを求めるた め、Xは、誰を被告として、どのような行為を対象とする、どのような訴訟(行 政事件訴訟法に定められている抗告訴訟に限る。 )を提起すべきか。40字程度で 記述しなさい。 問い:記述しなさい。 (キーワード:本件組合を被告として、本件換地処分を対象とする、無効の確認を求める訴えを提起する)答えの要点:❸したがって、本問では、本件換地処分を対象とする、無効確認訴訟を提起すべきことになります。 【解説】 まず、どのような行為を対象とする、どのような訴訟を提起すべきかですが、本問では、問題文11~12行目に「本件換地処分の効力を争い、換地のやり直しを求めるため」とありますから、本件換地処分を対象とする、処分取消訴訟(3条2項)または無効確認訴訟(3条4項)を提起すべきであることがわかります。 しかし、問題文8~10行目に「本件換地処分は換地の配分につき違法なものであるとして、その取消しの訴えを提起しようと考えたが、同訴訟の出訴期間がすでに経過していることが判明した」とあることから、処分取消訴訟は提起できないことがわかります。 したがって、本問では、本件換地処分を対象とする、無効確認訴訟を提起すべきことになります。
画家Aは、BからAの絵画(以下「本件絵画」といい、評価額は500万円~ 600万円であるとする。 )を購入したい旨の申込みがあったため、500万円で売却 することにした。ところが、A・B間で同売買契約(本問では、 「本件契約」と する。 )を締結したときに、Bは、成年被後見人であったことが判明したため (成年後見人はCであり、その状況は現在も変わらない。 ) 、Aは、本件契約が維 持されるか否かについて懸念していたところ、Dから本件絵画を気に入っている ため600万円ですぐにでも購入したい旨の申込みがあった。Aは、本件契約が維 持されない場合には、本件絵画をDに売却したいと思っている。Aが本件絵画を Dに売却する前提として、Aは、誰に対し、1か月以上の期間を定めてどのよう な催告をし、その期間内にどのような結果を得る必要があるか。なお、Aおよび Dは、制限行為能力者ではない。 「Aは、 」に続け、下線部分につき40字程度で記述しなさい。記述に当たって は、 「本件契約」を入れることとし、他方、 「1か月以上の期間を定めて」および 問い:「その期間内に」の記述は省略すること。 (キーワード:Cに対し、本件契約を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をし、追認しない旨の確答を得る)答えの要点:❹したがって、Aは、法定代理人(成年後見人C)に対し、本件契約を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をし、追認しない旨の確答を得なければ、本件契約を追認したものとみなされてしまい、本件契約の効力を否定することができません。 【解説】 本問の1~3行目に「画家Aは、Bから…本件絵画…を購入したい旨の申込みがあったため、500万円で売却することにした」とあり、4行目に「Bは、成年被後見人であったことが判明した」とあることから、本問では成年被後見人(制限行為能力者)との間の売買契約が問題となっていることがわかりま 次に、本問の7~8行目に「Aは、本件契約が維持されない場合には、本件絵画をDに売却したいと思っている」とあり、Aが本件契約の効力を否定するための措置が問われていることがわかります。 制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人または補助人に対し、その権限内の行為について、1か月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をした場合において、これらの者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなされます(20条2項・1項)。
甲自動車(以下「甲」という。 )を所有するAは、別の新車を取得したため、 友人であるBに対して甲を贈与する旨を口頭で約し、Bも喜んでこれに同意し た。しかしながら、Aは、しばらくして後悔するようになり、Bとの間で締結し た甲に関する贈与契約をなかったことにしたいと考えるに至った。甲の引渡しを 求めているBに対し、Aは、民法の規定に従い、どのような理由で、どのような 法的主張をすべきか。40字程度で記述しなさい。なお、この贈与契約においては 無効および取消しの原因は存在しないものとする。 問い:無効および取消しの原因は存在しないものとする。 (キーワード:書面によらない贈与であるため、履行が終了していない、契約を解除できる)答えの要点:❹したがって、Aは、書面によらない贈与であるため、履行が終了していないことを理由として、契約の解除を主張すべきことになります。 【解説】 問題文3~4行目に「Aは、…Bとの間で締結した甲に関する贈与契約をなかったことにしたいと考えるに至った」とあり、贈与契約の効力を否定する方法が問われていることがわかります。 そして、問題文6~7行目に「この贈与契約においては無効および取消しの原因は存在しないものとする」とあり、無効・取消し以外の方法が問われていることがわかります。 贈与契約が書面によらないでなされた場合、各当事者は、その贈与契約を解除することができます(550条本文)。ただし、履行の終わった部分は、解除することができないとされています(550条ただし書)。
(最高裁判決、昭和43年) 【解説】 本問の文章は、三井美唄事件における最高裁判所判決の一節です(最高裁判決、昭和43年)。、75 「社会的・経済的弱者である個々の労働者をして、その強者であるアとの交渉において、対等の立場に立たせる」とあるところ、労働者よりも強い立場にあり、労働者との交渉が予定されているのは、労働者を雇っている使用者ですから、アには「20使用者」が入ります。 「目的達成に必要なイや社会活動を行なうことを妨げられるものではない。この見地からいつて、…労働組合が、その組合員の居住地域の生活環境の改善その他生活向上を図るうえに役立たしめるため、…選挙活動をすること…は、組合の活動として許されないわけではなく」とあるところ、選挙活動は政治活動の一種ですから、イには「8政治活動」が入ります。
Aは、Bとの間で、BがCから購入した甲土地(以下「甲」という。 )を買い 受ける契約を締結し、Bに対して代金全額を支払ったが、甲の登記名義はいまだ Cのままである。BC間の売買において、CがBへの移転登記を拒む理由は存在 せず、また、BがCに対して移転登記手続をすべきことを請求している事実もな い。一方、Aは、早期に甲の所有権取得の対抗要件として登記を具備したい。 このような場合、Aは、何のために、誰の誰に対するいかなる権利を、どのよ うに行使できるか。40字程度で記述しなさい。 債権者代位権43 問い:債権者代位権43 (キーワード:Bに対する登記請求権の保全のため、BのCに対する登記請求権を、Bに代位して行使する)答えの要点:❺したがって、Aは、Bに対する登記請求権の保全のため、BのCに対する登記請求権を、Bに代位して行使できます。 【解説】 問題文1~2行目に「Aは、Bとの間で、BがCから購入した甲土地(以下「甲」という。)を買い受ける契約を締結し、Bに対して代金全額を支払った」とあることから、A(債権者)がB(債務者)に対して登記請求権を有していることがわかります。 問題文2~3行目に「甲の登記名義はいまだCのままである」とあり、4~5行目に「BがCに対して移転登記手続をすべきことを請求している事実もない」とあることから、AのBに対する登記請求権が行使できない状況にあることがわかります。 債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(被代位権利)を行使することができます(423条1項本文)。この場合の被代位権利の行使のことを代位行使といいます。、464
保証債務48 AがBに金銭を貸し付けるにあたり、書面により、Cが保証人(Bと連帯して 債務を負担する連帯保証人ではない。 )となり、また、Dが物上保証人としてD 所有の土地に抵当権を設定しその旨の登記がなされた。弁済期を徒過したので、 Aは、Bに弁済を求めたところ、Bは、 「CまたはDに対して請求して欲しい」 と応えて弁済を渋った。そこで、Aは、Dに対しては何らの請求や担保権実行手 続をとることなく、Cに対してのみ弁済を請求した。この場合において、Cは、 問い:続をとることなく、Cに対してのみ弁済を請求した。この場合において、Cは、 (キーワード:Bに弁済の資力があり、執行が容易であること)答えの要点:❹したがって、Cは、主たる債務者Bに弁済の資力があり、かつ、執行が容易であることを証明すれば弁済を拒むことができます。 【解説】 問題文1~2行目に「Cが保証人(Bと連帯して債務を負担する連帯保証人ではない。)となり」とありますので、Cは、通常の保証人であるといえます。 次に、問題文5~7行目に「Aは、…Cに対してのみ弁済を請求した。この場合において、Cは、Aの請求に対し、どのようなことを証明すれば弁済を拒むことができるか」とありますので、通常の保証人が債権者から請求を受けた場合において、弁済を拒むために証明すべき事項が問われています。 そして、債権者が主たる債務者に催告をした後であっても、保証人が主たる債務者に弁済をする資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、債権者は、まず主たる債務者の財産について執行をしなければなりません(検索の抗弁:453条)。
賃貸借契約67 Aは、工場を建設するために、Bから、Bが所有する甲土地(更地)を、賃貸 借契約締結の日から賃借期間30年と定めて賃借した。ただし、甲土地の賃借権の 登記は、現在に至るまでされていない。ところが、甲土地がBからAに引き渡さ れる前に、甲土地に何らの権利も有しないCが、AおよびBに無断で、甲土地に 塀を設置したため、Aは、甲土地に立ち入って工場の建設工事を開始することが できなくなった。そこで、Aは、Bに対応を求めたが、Bは何らの対応もしない まま現在に至っている。Aが甲土地に工場の建設工事を開始するために、Aは、 Cに対し、どのような請求をすることができるか。民法の規定および判例に照ら し、40字程度で記述しなさい。 問い:(下書用) (キーワード:Bの所有権に基づく妨害排除請求権を、代位して、塀の撤去を請求することができる)答えの要点:❺したがって、賃借人Aは、賃貸人Bが不法占有者Cに対して有する所有権に基づく妨害排除請求権を代位行使して、塀の撤去を請求することができます。 【解説】 問題文1~2行目に「Aは、工場を建設するために、Bから、Bが所有する甲土地(更地)を、賃貸借契約締結の日から賃借期間30年と定めて賃借した」とあることから、Aを賃借人、Bを賃貸人とする賃貸借契約が問題となっていることがわかります。 次に、問題文4~5行目に「甲土地に何らの権利も有しないCが、AおよびBに無断で、甲土地に塀を設置した」とあることから、Cが甲土地を不法占有していることがわかります。 ここで、問題文2~3行目に「甲土地の賃借権の登記は、現在に至るまでされていない」とあることから、Aの賃借権は対抗要件を備えていないことがわかり、賃借権に基づく返還請求(605条の4第2号)はできません。
第3章 統 治 A 次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。 (キーワード:内閣総理大臣、閣議、1~ 20)空欄内閣総理大臣 ~閣議 に当ては まる語句を、枠内の選択肢1~ 20から選びなさい。 (キーワード:内閣総理大臣、中略、六八条、内閣、行政各部、七二条)内閣総理大臣 は、憲法上、―中略―国務大臣の任免権六八条 、内閣 を代表 して行政各部 を指揮監督する職務権限七二条を有するなど、内閣 を統率し、行政各部 を統轄調整する地位にあるものである。 (キーワード:内閣、閣議、内閣総理大臣、四条、行政各部、六条、八条)そして、内閣 法は、閣議 は内閣総理大臣 が主宰するものと定め四条 、内閣総理大臣 は、閣議 にかけて決定した方針 に基づいて行政各部 を指揮監督し六条 、行政各部 の処分又は命令を中止させるこ とができるものとしている八条 。 (キーワード:内閣総理大臣、行政各部、閣議、内閣)このように、内閣総理大臣 が行政各部 に対し指揮監 督権を行使するためには、閣議 にかけて決定した方針が存在することを要する が、閣議 にかけて決定した方針が存在しない場合においても、内閣総理大臣 の右のよ うな地位及び権限に照らすと、流動的で多様な行政需要に遅滞なく対応するた め、内閣総理大臣 は、少なくとも、内閣 の明示の意思に反しない限り、行政各部 に対 し、随時、その所掌事務について一定の方向で処理するよう指導、助言等の指示 を与える権限を有するものと解するのが相当である。 【解説】 本問の文章は、ロッキード事件における最高裁判所判決の一節です(最高裁判決、平成7年)。、96 本問の文章の冒頭に「アは、憲法上、―(中略)―国務大臣の任免権(六八条)…を有する」とあるところ、憲法68条によれば、内閣総理大臣は国務大臣の任免権を有していますから、アには「14内閣総理大臣」が入りま 本問の文章の冒頭に「アは、憲法上、…イを代表してウを指揮監督する職務権限(七二条)を有する」とあるところ、憲法72条によれば、内閣総理大臣は内閣を代表して行政各部を指揮監督する職務権限を有していますから、イには「7内閣」が入り、ウには「17行政各部」が入り
第4章 文章理解 本文中の空欄 ア ~ ウ に入る言葉の組み合わせとして適当なものはどれ か。 どのように技術は習得されるのであろうか。日本伝統芸能の演者の述懐には、 彼らがどのように基本の動きや身のこなしを習得していったかがしばしば述べら れている。たとえば歌舞伎役者の場合、基本的に代々の家系によって受け継が れ、幼いころからその特殊な環境に身を置きながら、伝統を体現していくことが 求められていく。いくら幼い子どもでも、彼らの周りがそうだから、芸事や稽古 はみな日常的なものとなる。彼らは、幼い頃から何度も稽古を重ね、身体に身振 りを染みこませ、身体に覚えさせるのだという。 このような ア に基づいて得られた身体的な知とは「暗黙知」とか「身体 知」とよばれている。自転車に乗るように、スポーツをするように、なかなか言 葉では言い表せないような体に染みついた知識となっている状態だ。一度獲得し てしまうと、それが当たり前のような状態になる。 (中略) 伝統的に歌舞伎の世界では、次世代に伝えるべきことを書いて残すことをしな い。彼らはあえて書かないのではなく、卓越者の演じ方や振る舞いについてはそ もそも書けないのだという。やり方やきまりについては書こうと思えば書けるけ れども、卓越者の イ に見られる彼らの気持ちの問題、感性の部分については 書きようがない、というのだ。 (中略) ある歌舞伎役者は、基本的な動きや身のこなしができるようになってはじめて 役になりきることができ、そのような基礎が身につかなければ芸の面白さが見る 人たちに伝わらないのだとも述べている。書き記し、マニュアル化することがで きるものは、知識や理解の断片に過ぎない。もちろん、これらがきちんと習得さ れなければ、その先にある面白さを伝えることはできない。 そしてそれらの断片の全てがつながったとき、それ以上のものが発揮されるの だろう。全体は部分の総和ではない。これはゲシュタルト心理学の考え方に詰め 【解説】 まずアから検討すると、「このようなアに基づいて得られた身体的な知」とありますから、「このような」が指し示している内容がわかれば、それをヒントにアに入る言葉がわかります。そして、直前に、「彼らは、幼い頃から何度も稽古を重ね、身体に身振りを染みこませ、身体に覚えさせるのだという。」という一文があり、この一文が、「このような」が指し示している内容だということがわかります。つまり、「幼い頃から何度も稽古を重ね、身体に身振りを染みこませ、身体に覚えさせる」=「このようなア」という等式が成立することになります。ここで選択肢を見ると、アには「芸事」「家系」「経験」のいずれかが入ることがわかります。そして、「何度も稽古を重ね、身体に身振りを染みこませ、身体に覚えさせる」ということは、まさに「経験」を積む、ということにほかなりませんから、アには「経験」が入ることがわかります。また、アの直後に「体に染みついた知識となっている状態」とあることからも、アに入れる言葉は「経験」がふさわしいと確認できます。 次にイを検討します。イの置かれている第3段落を最初から読んでみると、「伝統的に歌舞伎の世界では、次世代に伝えるべきことを書いて残すことをしない。」とありますので、以下の文では、「書いて残すことをしないというのはなぜか?」ということについての説明がされているものと予測できます。そこでさらに読み進めていくと、「あえて書かないのではなく、卓越者の演じ方や振る舞いについてはそもそも書けないのだという。」→「…卓越者のイに見られる彼らの気持ちの問題、感性の部分については書きようがない、というのだ。」と論が展開していきます。ここで、2つの文の文末に「書けない」「書きようがない」という、同じような意味をあらわす言葉が使われていることに注目すると、この2つの文は、同じような意味の言葉を繰り返しているのではな
第4章 文章理解 本文の後に続く文章を、ア~オの記述を並べ替えて作る場合、順序として適当 なものはどれか。 どんな場合でも、根拠は多い方がいいのかというと、そうは問屋が卸さない。 一つ一つの根拠が、独立して見れば正しくても、それらが併せあげられること で、根拠間で不両立が生じてしまうからである。 (中略) 例えば、このような議論はどうだろうか。日本の商業捕鯨再開に反対する人 が、その根拠としてあげたものである。 a 「鯨は高度の知能をもった高等な哺乳類である」 b 「欧米の動物愛護団体の反発を招き、大規模な日本製品の不買運動が展開さ れる恐れがある」 レトリックでは、aの型の議論を「定義(類)からの議論」 、bの型の議論を 「因果関係からの議論」と呼ぶ。そして、同一の主題について、同一の論者が、 同時にこの二つの議論型式を用いるとき、それはしばしばその論者の思想に不統 一なものを感じさせる。 具体的に説明しよう。aの議論では、何よりも、鯨が人間に近い高等な生き物 であるからこそ、捕鯨に反対する。つまり、鯨とはどのような生物かという性格 づけをその根拠としている。この場合、捕鯨再開がもたらす結果は、考慮の埒外 にある。それが外国の非難を浴びようが、あるいは歓迎されようが、そんなこと は関係ない。鯨が高等生物であるがゆえに、食料にする目的で捕獲してはいけな いと言っているのである。 これに対し、bの議論は、鯨のことなど問題にしてもいない。それはただ、商 業捕鯨再開が招きかねない経済的制裁を憂慮しているにすぎない。だから、もし 捕鯨再開に対して何の反発も起きないのであれば、鯨などいくら獲ってもかまわ ないということになる。 このように、aの議論とbの議論の背後には、それぞれ独自の哲学・思想があ 並べ替え問題57 【解説】 イの冒頭の「したがって」という接続詞に着目します。すなわち、「したがって」という接続詞が使われていることから、イの文章は前の文章から導かれる結論を述べたものであることがわかります。ここで、本文の最後に着目すると、「aの議論とbの議論の背後には、それぞれ独自の哲学・思想があり、それがお互いを否定し、また不必要なものとする」のですから、説得力を増す目的で、aの議論にbの議論を加えることは、かえってaの議論の真摯さに疑いをもたれる結果となる、という結論が導かれます。したがって、本文の最後の文から導かれる結論がイの文章ですから、ア~オの記述のうち一番始めにくるのがイであることがわかります。この時点で、イで始まっていない選択肢1・2・5を消去します。 次に、エの冒頭の「これに」という指示語に着目します。「これに」の後に「aの議論が加われば」とあることから、「これ」とはbの議論を指していることがわかります。そして、bの議論について述べている記述はウ以外にありませんから、ウ→エという文のつながりが発見できます。この時点で、ウ・エが並んでいない選択肢4を消去し、「3」が正解と判断できます。 なお、アの記述が「~からだ」で終わっていることから、アの記述は何かの理由を述べたものであることがわかります。そして、アの記述は「bのような…考えはむしろ排斥しなければならないからだ」とあり、これはイの記述の「bの議論を加えることは、かえってaの議論の真摯さに疑いをもたれる結果となろう」という部分の理由となっています。したがって、イ→アの文のつながりが発見でき、イ・アが並んでいない選択肢1・2・4を消去することがで
第2章 人 権について正誤を問う問題。 (以下は誤り)医薬品の供給を資格制にすることについては、公共の福祉に適合する目的のための必要かつ合理的措置であるとして、合憲判決が出ています(最高裁判決、昭和50年)。 (以下は正しい)小売市場の開設経営を都道府県知事の許可にかからしめる法律については、中小企業保護を理由として、合憲判決が出ています(最高裁判決、昭和47年)。 (以下は正しい)司法書士の業務独占については、登記制度が社会生活上の利益に重大な影響を及ぼすものであることなどを指摘して、合憲判決が出ています(最高裁判決、平成12年)。 (以下は正しい)公衆浴場を開業する場合の適正配置規制については、健全で安定した浴場経営による国民の保健福祉の維持を理由として、合憲とされています(最高裁判決、平成1年)。 (以下は誤り)酒販免許制については、適用違憲の判決が下された例はありません(最高裁判決、平成4年)。、62憲法では、一見難しそうに見えて実はそれほど難しくないという見かけ倒しの問題がよく出題されます。本問も、一見すると長文の手紙を読んで考えなければならない難しい問題のように見えます。しかし、問題文の冒頭に「最高裁判所が示した判断を説明するア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか」とあり… 【解説】 妥当でない医薬品の供給を資格制にすることについては、公共の福祉に適合する目的のための必要かつ合理的措置であるとして、合憲判決が出ています(最高裁判決、昭和50年)。 妥当である小売市場の開設経営を都道府県知事の許可にかからしめる法律については、中小企業保護を理由として、合憲判決が出ています(最高裁判決、昭和47年)。 妥当である司法書士の業務独占については、登記制度が社会生活上の利益に重大な影響を及ぼすものであることなどを指摘して、合憲判決が出ています(最高裁判決、平成12年)。
選択肢:A 他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類の作成について相談に/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
令 行政書士の登録に関する次の記述のうち、行政書士法の規定に照らし、正しい ものはどれか。
選択肢:A 個人情報保護委員会は、総務大臣、経済産業大臣および厚生労働大臣の共管/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
売買契約において買主が売主に解約手付を交付した場合に、このことによっ て、買主は、どのような要件のもとであれば、売買契約を解除することができる か。40字程度で記述しなさい。 問い:か。40字程度で記述しなさい。 (キーワード:売主が契約の履行に着手するまでに、手付を放棄して、契約解除の意思表示をする)答えの要点:❷契約または法律の規定により当事者の一方が解除権を有するときは、その解除は、相手方に対する意思表示によってするものとされています(540条1項)。したがって、売買契約において買主が売主に解約手付を交付した場合、買主は、相手方(売主)が契約の… 【解説】 買主が売主に手付を交付したときは、相手方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができます(557条1項)。 契約または法律の規定により当事者の一方が解除権を有するときは、その解除は、相手方に対する意思表示によってするものとされています(540条1項)。したがって、売買契約において買主が売主に解約手付を交付した場合、買主は、相手方(売主)が契約の履行に着手するまでに、手付を放棄して、契約解除の意思表示をするという要件のもとであれば、売買契約を解除することができます。
令 行政書士の義務に関する次の記述のうち、行政書士法の規定に照らし、誤って いるものはどれか。 【解説】 正解は。第 2 章 ─ 業務関連諸法令 713 正しい 行政書士は、正当な事由がある場合でなければ、依頼を拒むことが できません(11条) 。 誤り 行政書士は、正当な理由がなく、その業務上取り扱った事項につい て知り得た秘密を漏らしてはならず、行政書士でなくなった後も同様です (12条) 。 正しい 行政書士は、その所属する行政書士会および日本行政書士会連合会 が実施する研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければなりませ ん(13条の2) 。 正しい 行政書士は、その業務に関する帳簿を備え、これに事件の名称、年 月日、受けた報酬の額、依頼者の住所氏名その他都道府県知事の定める事項 を記載しなければなりません(9条1項) 。 正しい 行政書士は、行政書士の信用または品位を害するような行為をして はなりません(10条) 。 1 2 3 4 5 2
選択肢:A ア・イ/B ア・ウ/C イ・ウ/D イ・エ (以下は正しい)行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、戒告処分をすることができます(14条1号)。 (以下は正しい)行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、2年以内の業務の停止処分をすることができます(14条2号)。 (以下は誤り)行政書士法人が、この法律又はこの法律に基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は運営が著しく不当と認められるときは、都道府県知事は、当該行政書士法人の解散処分をすることができます(14条の2第1項3号)。したがって、解散処分をすることができるのは、総務大臣ではなく都道府県知事です。 (以下は誤り)日本行政書士会連合会は、行政書士の登録を受けた者が業務の禁止の処分を受けた場合(2条の2第6号)には、その登録を抹消しなければなりません(7条1項1号)。 【解説】 妥当である行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、戒告処分をすることができます(14条1号)。 妥当である行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があったときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、2年以内の業務の停止処分をすることができます(14条2号)。 妥当でない行政書士法人が、この法律又はこの法律に基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は運営が著しく不当と認められるときは、都道府県知事は、当該行政書士法人の解散処分をすることができます(14条の2第1項3号)。したがって、解散処分をすることができるのは、総務大臣ではなく都道府県知事です。
選択肢:A ア・イ/B ア・オ/C イ・ウ/D ウ・エ
Xは、Y県内に産業廃棄物処理施設の設置を計画し、 「廃棄物の処理及び清掃 に関する法律」に基づき、Y県知事に対して設置許可を申請した。しかし、Y県 知事は、同法所定の要件を満たさないとして、申請に対し拒否処分をした。これ を不服としたXは、施設の設置を可能とするため、これに対する訴訟の提起を検 討している。Xは、誰を被告として、いかなる種類の訴訟を提起すべきか。40字 程度で記述しなさい。 義務付け訴訟77 本問では、①誰を被告として、②いかなる種類の訴訟を提起すべきか、という 2つの問いがあることに注意しよう。 ヒント (キーワード:Y県を被告として、拒否処分の取消訴訟、設置許可の義務付け訴訟、併合して提起)答えの要点:❷問題文2~3行目に「Y県知事は、同法所定の要件を満たさないとして、申請に対し拒否処分をした」とあるので、申請型義務付け訴訟の中でも拒否処分型(37条の3第1項2号)に当たります。したがって、Xは、設置許可の義務付け訴訟のみならず、拒否処分… 【解説】 まず、いかなる種類の訴訟を提起すべきかですが、問題文4~5行目に「Xは、施設の設置を可能とするため、これに対する訴訟の提起を検討している」とあるところ、施設の設置を可能とするためには設置許可がなされることが必要なので、Xは、設置許可の義務付け訴訟を提起すべきことになります。そして、問題文1~2行目に「Xは、Y県内に産業廃棄物処理施設の設置を計画し、『廃棄物の処理及び清掃に関する法律』に基づき、Y県知事に対して設置許可を申請した」とあるので、申請型義務付け訴訟(3条6項2号)に当たり 問題文2~3行目に「Y県知事は、同法所定の要件を満たさないとして、申請に対し拒否処分をした」とあるので、申請型義務付け訴訟の中でも拒否処分型(37条の3第1項2号)に当たります。したがって、Xは、設置許可の義務付け訴訟のみならず、拒否処分の取消訴訟を併合して提起すべきことになります(37条の3第3項2号)。 次に、誰を被告とすべきかですが、処分・裁決をした行政庁が国または公共団体に所属する場合、取消訴訟は、当該処分・裁決をした行政庁の所属する国または公共団体を被告として提起しなければならず(11条1項)、この規定は義務付け訴訟にも準用されています(38条1項)。本問では、拒否処分をした行政庁であるY県知事はY県という公共団体に属しますから、Xは、Y県を被告として訴訟を提起すべきことになります。
選択肢:A 行政庁は、利害関係人から、当該処分が不服申立てをすることができる処分/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし) (以下は誤り)行政庁は、利害関係人から、①当該処分が不服申立てをすることができる処分であるかどうか、②不服申立てをすべき行政庁、③不服申立期間につき教示を求められたときは、当該事項を教示しなければなりません(82条2項)。、234 (以下は誤り)行政庁は、審査請求もしくは再調査の請求または他の法令に基づく不服申立てをすることができる処分を書面でする場合、当該処分の相手方に対し、①不服申立てができること、②不服申立てをすべき行政庁、③不服申立てができる期間について、書面で教示をしなければなりません(82条1項)。 (以下は誤り)行政庁は、利害関係人から、①当該処分が不服申立てをすることができる処分であるかどうか、②不服申立てをすべき行政庁、③不服申立期間につき書面による教示を求められたときは、書面で教示する必要があります(82条3項)。 (以下は誤り)処分庁により審査請求をすべき行政庁について誤った行政庁が教示された場合、誤って教示された行政庁に書面で審査請求がなされたときは、当該行政庁は、審査請求書を処分庁または審査請求をすべき行政庁に送付し、かつ、その旨を審査請求人に通知しなければならず(22条1項)、審査庁となるべき行政庁を改めて教示し、審査請求人に審査請求書を返送するわけではありません。 (以下は正しい)処分庁が不服申立てをすべき行政庁につき教示を怠った場合、当該処分に不服がある者は、処分庁に不服申立書(審査請求書)を提出することができ(83条1項)、処分庁以外の行政庁に審査請求ができる処分であるときは、処分庁は、不服申立書(審査請求書)を当該行政庁に送付しなければならず(83条3項前段)、送付された場合、初めから当該行政庁に審査請求がされたものとみなされます(83条4項)。 【解説】 妥当でない行政庁は、利害関係人から、①当該処分が不服申立てをすることができる処分であるかどうか、②不服申立てをすべき行政庁、③不服申立期間につき教示を求められたときは、当該事項を教示しなければなりません(82条2項)。、234 妥当でない行政庁は、審査請求もしくは再調査の請求または他の法令に基づく不服申立てをすることができる処分を書面でする場合、当該処分の相手方に対し、①不服申立てができること、②不服申立てをすべき行政庁、③不服申立てができる期間について、書面で教示をしなければなりません(82条1項)。 妥当でない行政庁は、利害関係人から、①当該処分が不服申立てをすることができる処分であるかどうか、②不服申立てをすべき行政庁、③不服申立期間につき書面による教示を求められたときは、書面で教示する必要があります(82条3項)。
制限行為能力者に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、誤 っているものはどれか。
第4章 文章理解について正誤を問う問題。 【解説】 正解は4(ウ・オ)。合わない 第3段落に「『個人の尊厳と公共性』は対立するどころか補完し あう」とありますから、本肢の「正義という規律が、個人の行動、意志まで 制約する社会基盤である」という部分は、本文の趣旨と合わないといえま す。 合わない 第1段落に「 『政府の公(オフィシャル) 』と『民の公共(パブリ ック) 』を区別しつつ、その『相互作用』を明らかにする公共哲学」とあり ますから、公共哲学の使命は、パブリックの立場がオフィシャルと対立する 構造を明確にすることではありません。 合う 第3段落に「公私二元論に与 くみ さないこの公共哲学は、個人が『他 者とのコミュニケーション』を通して自分を活かしながら、 『民の公共性』 を開花させ、 『政府の公』をできるだけ開いていくという意味での『活私開 公』を志向する」とありますから、公私二元論の限界を打破するには、二項 対立的な考え方の限界に対して、民のもつ社会性を認識させ「公」につなが る役割を明確にすることが必要であるといえます。 合わない 本肢のような「公共哲学のあるべき理想を考えるとき、経済や宗 教等をいかに活用するかがポイントと
選択肢:A 行政書士は、その事務所の見やすい場所に、その業務に関し受ける報酬の額/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
第4章 文章理解 本文は、川端康成の小説『伊豆の踊子』に関する文章である。 伊豆の徒歩旅行中の主人公(旧制第一高等学校の学生)は旅芸人の踊子達と道連れと なった。 冒頭に引用されている場面(下線を施した部分)は、別々の宿に泊まった翌朝、朝風 呂に入って主人公を対岸の共同浴場から見つけた踊子の様子を描いたものである。 本文中の空欄 Ⅰ ~ Ⅳ に当てはまるものの組合せとして、適切なものはどれ か。 仄暗い湯殿の奥から、突然裸の女が走り出して来たかと思ふと、脱衣場の突鼻に川岸 へ飛下りさうな格好で立ち、両手を一ぱいに伸して何か叫んでゐる。手拭もない真裸 だ。それが踊子だった。若桐のやうに足のよく伸びた白い裸身を眺めて、私は心に清 水を感じ、ほうつと深い息を吐いてから、ことこと笑つた。子供なんだ。 (中略)主人公が、コトコト笑った背景を確認しておこう。 今から八〇年も前の話。旅芸人は、かなり差別的に扱われ、この話も、踊子は、時に 身を売ることだってある、という設定で書かれている。事実、 「茶店の婆さん」も、主 人公に向かって、踊子たちは、 「お客があればあり次第、どこにだつて泊るんでござい ますよ」と、ずいぶんなことを平気で言っている。 その婆さんの「甚だしい軽蔑を含んだ」言葉に、主人公は、 「それならば、踊子を今 夜は私の部屋に泊らせるのだ」と、義憤にかられたりする。一晩だけでも、守ってやる つもりなのである。けれども、踊子は、ほかの芸人たちと共に宿屋の座敷に呼ばれ、三 味線にあわせて、太鼓をたたき続ける。その太鼓の音がとだえ、夜が静まりかえると、 主人公は、 「踊子の今夜が汚れるのであらうか」と思って、悶々とするのである。 そして、明けた朝。 主人公は、旅芸人の一行の男と、一緒に風呂に行く。そのあとに、前に引用したシー ンが続く。 【解説】 「やはり明るすぎる。快活すぎる。主人公の、Ⅰは何だったのか、といぶかしくなる」とありますから、Ⅰには「明るい」「快活」といった意味と反対の意味が入るところ、イの「悶々とした気持ち」は、これに合致します。また、「何だったのか」と過去形を用いているところ、エの「自省」「内観」「自分自身の気持ちの深まり」は主人公がことこと笑った場面における気持ちであるのに対し、イの「悶々とした気持ち」はことこと笑う場面より前の気持ちですから、イのほうが過去形に合致します。したがって、Ⅰにはイの「あの悶々とした気持ち」が入ることがわかりますから、選択肢3〜5を消 次に、「これでは、瞬間的すぎる。Ⅳが表現しきれていない」とありますから、Ⅳには瞬間的ではない、すなわち継続的な意味の語句が入ることがわかります。したがって、Ⅳにはウの「自分でも押さえきれないほど、こみ上げてくる笑い」が入ることがわかりますから、選択肢2を消去し、正解が「1」と判断できます。
・損失補償第2部 行政法 国家賠償法1条88 国家賠償法に関する次のア~エの記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、正 しいものの組合せはどれか。 ア 同一の行政主体に属する複数の公務員のみによって一連の職務上の行為が行 われ、その一連の過程で他人に損害が生じた場合、損害の直接の原因となった 公務員の違法行為が特定できないときには、当該行政主体は国家賠償法1条1 項に基づく損害賠償責任を負うことはない。 イ 税務署長が行った所得税の更正処分が、所得金額を過大に認定したものであ るとして取消訴訟で取り消されたとしても、当該税務署長が更正処分をするに 際して職務上通常尽くすべき注意義務を尽くしていた場合は、当該更正処分に 国家賠償法1条1項にいう違法があったとはされない。 ウ 国家賠償法1条1項に基づく賠償責任は、国または公共団体が負うのであっ て、公務員個人が負うものではないから、公務員個人を被告とする賠償請求の 訴えは不適法として却下される。 エ 国家賠償法1条1項が定める「公務員が、その職務を行うについて」という 要件については、公務員が主観的に権限行使の意思をもってする場合に限ら ず、自己の利をはかる意図をもってする場合であっても、客観的に職務執行の 外形をそなえる行為をしたときは、この要件に該当する。
A、B、CおよびDは、共同で事業を営む目的で「X会」という団体を設立し た。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、誤って いるものはどれか。
第4章 文章理解 本文中の空欄 Ⅰ ~ Ⅳ に入る言葉の組合せとして適当なものはどれか。 作者、それも近代的な意味でいう作者の誕生は、コロンブスの航海と切り離し て考えることはできません。いきなりなにを、と驚かれるかもしれないので、ま ず順を追って話をさせていただきます。まず近代的ではない作者とはどういうも のだったのか。中世においては、それぞれの分野に権威とみなされる存在がいま した。修辞学ではローマ時代のキケロ、弁証法とか哲学ではアリストテレス、天 文学ではプトレマイオス、文法ではローマ時代の詩人たちなどです。もちろん神 学の場合は、聖書あるいは福音書の作者たちが権威の源泉でした。とにかくこう いういろいろな分野に、権威ある人物とか書物が存在した中世において、作者と いうのは、権威ある書物についての該博な知識をもち、それを Ⅰ できる人間 でした。なにか出来事なり現象が生じた場合、それを過去の権威あるいは権威あ る書物と照らしあわせて、過去の権威にもとづいてアレゴリカルな解釈のできる 人間、それが中世的意味でいう作者でした。なにか個人的な体験があったとしま す。そうした体験を、中世の作者は、たとえばそれは聖書のここに書いている事 件と符合するとか、イエスの生涯のこの時期のこれと同じであるということを確 認して、意味づけることができたのです。 ところがコロンブスの航海ののち、意味づけができないものが、どんどん西欧 に入ってくる。もちろん、新世界での出来事を、過去の権威ある書物に引き寄せ て解釈する試みは決して途絶えたわけでもなく破綻を宣告されたわけでもなかっ たのですが、にもかかわらず、過去の権威ある書物では Ⅱ しきれないことが でてくる。ヨーロッパ人には未知のものが伝えられてくる。たとえば探検家が新 【解説】 まずⅠから検討します。「権威ある書物についての該博な知識をもち、それをⅠできる人間」という部分はその直後の「現象…を…権威ある書物と照らしあわせて、過去の権威にもとづいて…解釈のできる人間」という部分と対応関係にあり、現象を権威ある書物と照らしあわせるということは、権威ある書物の知識を「応用」している、ということに他ならないため、Ⅰには「応用」が入るとわかり、この時点で選択肢3・4・5を消去することがで 次にⅢを検討します。Ⅲの前の部分の「(探検家によって)未知のものが伝えられてくる」「はじめてのものがヨーロッパに伝えられた」「わたしはそこに行ってきた。見てきた。聞いてきた」という表現から考えると、Ⅲには、目上の者が目下の者に告げ知らせるといったニュアンスをもつ「通達」よりも、ただ単に告げ知らせるというニュアンスの強い「報告」を当てはめるのが最適であると考えられます。この時点で正解は2とわかりますが、念のためⅡに「対応」、Ⅳに「導入」を当てはめて読んでみても特に不自然な点や筋の通らない点はないため、正解は2であると確定できま
選択肢:A 開示請求にかかる行政文書に個人に関する情報が含まれている場合、開示請/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
第3章 情報通信・個人情報保護について正誤を問う問題。 (以下は正しい)RPAとはRoboticProcessAutomationの略で、ロボットの代行による作業の自動化、ないし導入するソフトウェア等を指します。そして、このRPAにより、人手不足の解消と職員の負担軽減を図ることが期待されています。 (以下は誤り)ガバメントクラウドとは、国の行政機関や地方自治体が、共通した仕様で行政サービスのシステムを整備できるクラウド基盤のことです。したがって、セキュリティ上の理由から地方自治体は利用できないとする本肢は妥当でないといえます。 (以下は正しい)eLTAXとは、地方税について地方自治体が共同で運営するシステムのことです。このeLTAXは、電子的な一つの窓口から各自治体への手続を実現していますが、国税については別のシステム(e-TAX)となっています。 (以下は正しい)LGWANとは、地方自治体や政府機関が機密性の高い情報伝達を行うために構築された閉鎖型のネットワークのことです。このLGWANは、自治体内や自治体間でのメールや掲示板の機能を持つ連絡ツールとしても活用されています。、803 (以下は誤り)オープンデータとは、二次利用が可能な公開データのことです。このオープンデータは、人手や労力・費用などのコストをかけずに多くの人が利用できるものであり、地方自治体が保有する情報についてもオープンデータ化が進められています。 【解説】 妥当であるRPAとはRoboticProcessAutomationの略で、ロボットの代行による作業の自動化、ないし導入するソフトウェア等を指します。そして、このRPAにより、人手不足の解消と職員の負担軽減を図ることが期待されています。 妥当でないガバメントクラウドとは、国の行政機関や地方自治体が、共通した仕様で行政サービスのシステムを整備できるクラウド基盤のことです。したがって、セキュリティ上の理由から地方自治体は利用できないとする本肢は妥当でないといえます。 妥当であるeLTAXとは、地方税について地方自治体が共同で運営するシステムのことです。このeLTAXは、電子的な一つの窓口から各自治体への手続を実現していますが、国税については別のシステム(e-TAX)となっています。
選択肢:A 本件貸金債務につき、融資を受けるに際してAが重要な錯誤に陥っており、/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
選択肢:A この法律は、行政手続のオンライン化を認める基本法ではあるが、個別の手/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
事務管理70 Aは、Bの所有する隣家の火災(以下「本件火災」という。本件火災は、A及 びBの故意・過失によるものではない。 )を見つけ、消防署に通報した。本件火 災は、ボヤ(小火)であったので、これを消し止めることができると思い、A は、Aの家に備え付けてあったA所有の消火器を用いて消火活動を開始した。こ の場合に、どのような法的根拠に基づき消火活動を継続しなければならないか。 また、Aは、消火器を使ったため新たな消火器を購入する必要が生じたが、その ための費用を、どのような法的性質を有するものとしてBに対して償還を請求す ることができるか。民法の規定に照らして、40字程度で記述しなさい。 問い:ることができるか。民法の規定に照らして、40字程度で記述しなさい。 (キーワード:事務管理に基づき継続しなければならず、本人のために有益な費用として償還を請求できる)答えの要点:❹したがって、Aは、事務管理に基づき、消火活動を継続しなければなりませ 【解説】 問題文1~4行目に「Aは、Bの所有する隣家の火災…を見つけ、消防署に通報した。本件火災は、ボヤ(小火)であったので、これを消し止めることができると思い、Aは、Aの家に備え付けてあったA所有の消火器を用いて消火活動を開始した」とあるところ、AはBの隣人にすぎず、Aにはもともと消火活動をする義務はなかったことがわかります。 義務なく他人のために事務の管理を始めた者は、その事務の性質に従い、もっとも本人の利益に適合する方法によって、その事務の管理をしなければならないとされており(697条1項)、これを事務管理といいます。 そして、管理者は、本人またはその相続人もしくは法定代理人が管理をすることができるに至るまで、事務管理を継続しなければなりません(700条本
選択肢:A この法律によれば、地方公共団体の住民である外国人に対して認証業務を提/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
選択肢:A コンピュータウイルス/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
Ⅱ 【解説】 まず、ア~エの肢を見ると、いずれも「しかし」という接続語で始まっています。そして、「しかし」という接続語は、前の文と反対の内容を述べるときに使われます。そこで、Ⅰの前の文を見ると、「社会の側が私たちの『生きる意味』を与えてくれていた」とあります。これと反対の内容を述べているのは、エの「いまやその『与えられる』意味を生きても私たちに幸せは訪れない」ですから、Ⅰにはエが入ります。この時点で、正解は「4」か「5」に絞られます。 次に、Ⅱの前の文を見ると、「私たちは『次の時代の潮流に乗り遅れないようにしなければ』と必死だった」とあります。これと反対の内容を述べているのは、イの「誰かが指し示す潮流にただ流されて進んでいくことからは、もはや私たちの生き方は生まれえないのである」ですから、Ⅱにはイが入ります。この時点で、正解は「4」と確定できます。 念のため、Ⅲの前の文を見ると、「『心の時代』とは私たちひとりひとりの心の満足が出発点になる時代のことなのだ」とあります。これと反対の内容を述べているのは、ウの「私たちの多くはこれまでのように…『心の時代の上手な生き方を示してくれるだろう』と思ってしまっている」ですから、Ⅲにはウが入ります。
った。 【解説】 正解は。第 3 章 ─ 情報通信・個人情報保護 735 5 1 2 3 4 5 妥当である ウィキリークスとは、政治・行政・ビジネス・宗教などに関 する機密情報を匿名で公開するウェブサイトの一つです。近年、このウィキ リークスにより、アメリカ政府の外交機密文書が公開されるなど話題となり ました。 妥当である IPアドレスとは、通信する相手(コンピュータ)を一意に 特定するため、インターネットに直接接続されるコンピュータに割り振られ る固有の数値をいいます。 妥当である フィッシングとは、電子メールやWWWを利用した詐欺の一 種で、悪意の第三者が企業等を装い、偽のサイトに誘導し、クレジットカー ド等の情報を入力させて盗み取る手法をいいます。 妥当である 公開鍵暗号とは、暗号化と復号のプロセスにそれぞれ別個の 鍵(手順)を使って、片方の鍵を公開できるようにした暗号方式のことで す。 妥当でない ファイアウォールとは、 「防火壁」を意味し、外部と内部の ネットワークを結ぶ箇所に導入することを通じて、データの出入口の段階で 不正な攻撃を検知するソフトウェアのことです。したがって、サーバ・マシ
(キーワード:警察予備隊)違憲審査制の性格に関する最高裁判所のリーディングケースとされるのは、 1952年のいわゆる警察予備隊 違憲訴訟判決である。 (キーワード:警察予備隊)ここで最高裁は次のように判示 し、警察予備隊 の憲法違反を主張する原告の訴えを却下した。 (キーワード:具体的)「わが裁判所が現行の 制度上与えられているのは司法権を行う権限であり、そして司法権が発動するた めには具体的 な訴訟事件が提起されていることを必要とする。 (キーワード:具体的、抽象的)我が裁判所は具体的 な訴訟事件が提起されないのに将来を予想して憲法及びその他の法律命令 等の解釈に対し存在する疑義論争に関し抽象的 な判断を下すごとき権限を行い得 るものではない。 (キーワード:憲法七六条一項参 照)けだし最高裁判所は法律命令等に関し違憲審査権を有するが、 この権限は司法権の範囲内において行使されるものであり、この点においては最 高裁判所と下級裁判所との間に異るところはないのである憲法七六条一項参 照 。
第3章 情報通信・個人情報保護について正誤を問う問題。
第3章 情報通信・個人情報保護について正誤を問う問題。
令について正誤を問う問題。 (以下は誤り)出生の届出は、出生から14日以内にこれをしなければならず(49条1項)、3日以内ではありません。 (以下は正しい)「子の男女の別及び嫡出子又は嫡出でない子の別」は、出生の届書に記載しなければなりません(49条2項1号)。 (以下は誤り)「出生の年月日時分及び場所」は、出生の届書の必須記載事項です(49条2項2号)。 (以下は正しい)医師、助産師又はその他の者が出産に立ち会った場合には、原則として、医師、助産師、その他の者の順序に従って、そのうちの1人が作成する出生証明書を届書に添付しなければなりません(49条3項)。 (以下は正しい)子の名には、常用平易な文字を用いなければなりません(50条1項)。 【解説】 妥当でない出生の届出は、出生から14日以内にこれをしなければならず(49条1項)、3日以内ではありません。 妥当である「子の男女の別及び嫡出子又は嫡出でない子の別」は、出生の届書に記載しなければなりません(49条2項1号)。 妥当でない「出生の年月日時分及び場所」は、出生の届書の必須記載事項です(49条2項2号)。
選択肢:A ア・イ/B ア・ウ/C イ・エ/D ウ・オ (以下は正しい)自らに関する情報が利用される際に、ユーザ本人の許可を事前に得ておくシステム上の手続を「オプトイン」といいます。 (以下は正しい)インターネット上で情報発信したりサービスを提供したりするための基盤を提供する事業者を「プラットフォーム事業者」といいます。 (以下は誤り)「デジタルトランスフォーメーション」とは、データやデジタル技術を活用して製品、サービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務、組織、風土をも改革し、競争上の優位性を確立することです。したがって、政治体制を専制主義化することを指すわけではありません。 (以下は誤り)「テレワーク」とは、情報通信技術を活用した時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方のことです。したがって、テレビ電話を使って離れた話者を繋ぐ情報システムのことを指すわけではありません。 (以下は誤り)ユーザが自身の好みのウェブページをブラウザに登録することを「ブックマーク」といいます。なお、「ベース・レジストリ」とは、公的機関等で登録・公開され、様々な場面で参照される人・法人・土地・建物・資格等の社会の基本データのことです。、816 【解説】 妥当である自らに関する情報が利用される際に、ユーザ本人の許可を事前に得ておくシステム上の手続を「オプトイン」といいます。 妥当であるインターネット上で情報発信したりサービスを提供したりするための基盤を提供する事業者を「プラットフォーム事業者」といいます。 妥当でない「デジタルトランスフォーメーション」とは、データやデジタル技術を活用して製品、サービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務、組織、風土をも改革し、競争上の優位性を確立することです。したがって、政治体制を専制主義化することを指すわけではありません。
選択肢:A 全ての行政庁の処分は、行政不服審査法または個別の法律に特別の定めがな/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
第4章 文章理解について正誤を問う問題。 【解説】 まず、Ⅳから検討します。空欄の少し前の部分に「相手にも相手の理屈があって、「目つきが悪い」というような言いがかりをつけられることだってあるだろう」とあるところ、これはまさに肢イの、「勝手な主観で、「敵対的」だと判断され、先制攻撃を受けるわけである」ということに他ならないため、Ⅳには肢イが入ることがわかり、この時点で選択肢1・3・5を消去することができます。 次にⅢを検討します。これはⅣに「勝手な主観で、「敵対的」だと判断され、先制攻撃を受けるわけである」が入ることから考えると、これはまさに、肢エの「主観とはいえないような状況」に他なりませんから、Ⅲには肢エが入ることがわかります。 この時点で正解は2とわかりますが、念のためⅠにア、Ⅱにオ、Ⅴにウを当てはめて読んでみても特に不自然な点や筋の通らない点はないため、正解は2であると確定できます。
選択肢:A 審査請求は、審査請求人本人がこれをしなければならず、代理人によってす/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
選択肢:A AはBの強迫によって本件売買契約を締結したが、その後もBに対する畏怖/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
第3章 情報通信・個人情報保護 「個人情報の保護に関する法律」に関する次のア~オの記述のうち、誤ってい るものはいくつあるか。 ア この法律は、デジタル社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大してい ることを背景として制定された。 イ この法律は、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護するこ とを目的とする旨を明文で定めている。 ウ この法律は、個人情報取扱事業者と消費者の情報格差を是正し、消費者の経 済的権利を保護することを明文で定めている。 エ この法律は、国および地方公共団体の責務のほかに、個人情報取扱事業者お よび行政機関等の遵守すべき義務を明文で定めている。 オ この法律は、個人の人格尊重の理念の下に個人情報を慎重に取り扱うべき旨 を明文で定めている。
作為についての審査請求においてはなされない。 【解説】 正解は。第 3 章 ─ 行政不服審査法 239 2 1 2 3 4 5 妥当でない 審査請求の審理は、 審理員が主宰します(9条) 。これは、 処分についての審査請求であっても、不作為についての審査請求であって も、同様です。 妥当である 審理員は、審査庁に所属する職員のうちから指名されます (9条1項) 。また、審査庁となるべき行政庁は、審理員となるべき者の名簿 を作成するよう努めなければなりません(17条) 。 妥当でない 審理員は、必要があると認める場合には、審査庁に対し、執 行停止をすべき旨の意見書を提出することができます(40条) 。しかし、執 行停止をすべき旨を命ずることまではできません。 妥当でない 審理員は、審理手続を終結したときは、遅滞なく、審査庁が すべき裁決に関する意見書(審理員意見書)を作成しなければなりません (42条1項) 。したがって、審理員が作成する調書の中には、審査庁のなすべ き裁決に関する意見の記載がなされます。 妥当でない 審査庁は、審理員意見書の提出を受けたときは、原則とし て、行政不服審査会等に諮問しなければなりません(43条1項) 。このよう
請負契約68 Aは、Aが所有する土地上に住宅を建築する旨の建築請負契約(以下「本件契 約」という。 )を工務店Bとの間で締結した。本件契約においては、Bの供する 材料を用い、また、同住宅の設計もBに委ねることとされた。本件契約から6か 月経過後に、Aは、請負代金全額の支払いと引き換えに、完成した住宅の引渡し を受けた。しかし、その引渡し直後に、当該住宅の雨漏りが3か所生じているこ とが判明し、Aは、そのことを直ちにBに通知した。この場合において、民法の 規定に照らし、Aが、Bに対し、権利行使ができる根拠を示した上で、AのBに 対する修補請求以外の3つの権利行使の方法について、 40字程度で記述しなさい。 問い:対する修補請求以外の3つの権利行使の方法について、 40字程度で記述しなさい。 (キーワード:請負人の担保責任を根拠に、報酬減額請求、損害賠償請求、契約の解除)答えの要点:問題文1~2行目に「Aは、Aが所有する土地上に住宅を建築する旨の建築請負契約…を工務店Bとの間で締結した」とあることから、Aを注文者、Bを請負人とする請負契約が問題となっていることがわかります。 【解説】 問題文1~2行目に「Aは、Aが所有する土地上に住宅を建築する旨の建築請負契約…を工務店Bとの間で締結した」とあることから、Aを注文者、Bを請負人とする請負契約が問題となっていることがわかります。 次に、問題文4~6行目に「Aは、請負代金全額の支払いと引き換えに、完成した住宅の引渡しを受けた。しかし、その引渡し直後に、当該住宅の雨漏りが3か所生じていることが判明し」とあることから、引き渡された目的物が品質に関して契約の内容に適合していないこと(契約内容不適合)がわかりま そして、売買に関する規定は、売買以外の有償契約について準用されますから(559条)、契約内容不適合の場合における売主の担保責任に関する規定(562条以降)は、請負人の担保責任として請負契約にも準用されることになり
選択肢:A 「及び」と「並びに」は、いずれもその前後の語句を並列させる接続語であ/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
選択肢:A 高等裁判所長官、判事、判事補および簡易裁判所判事は、いずれも最高裁判/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
選択肢:A 審理員は、審査請求がされた行政庁が、審査請求の対象とされた処分の処分/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
選択肢:A 憲法は何人に対しても平穏に請願する権利を保障しているので、請願を受け/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし) (以下は誤り)憲法は何人に対しても平穏に請願する権利を保障しています(16条)。しかし、この請願権の保障は、請願を受けた機関にそれを誠実に処理する義務を負わせるにとどまり(請願法5条)、請願の内容を審理および判定する法的義務が課されるわけではありません。 (以下は誤り)判例は、国会議員の立法行為は、立法の内容が憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらず国会があえて当該立法を行うというごとき、容易に想定し難いような例外的な場合でない限り、国家賠償法1条1項の適用上、違法の評価を受けないとしています(最高裁判決、昭和60年)。したがって、例外的な場合に限られはしますが、立法行為も国家賠償の対象となります。 (以下は正しい)憲法が保障する裁判を受ける権利は、刑事事件においては裁判所の裁判によらなければ刑罰を科せられないことを意味しており、この点では自由権的な側面を有しているとされています。 (以下は誤り)憲法は、抑留または拘禁された後に「無罪の裁判」を受けたときは法律の定めるところにより国にその補償を求めることができると規定しています(40条)。しかし、判例は、少年事件における不処分決定は、「無罪の裁判」に当たらないとしています(最高裁判決、平成3年)。 (以下は誤り)憲法は、裁判は公開の法廷における対審および判決によってなされると定めています(82条1項)。そして、判例は、公開が要求される裁判とは、純然たる訴訟事件の裁判に限られるとしており(最高裁判決、昭和35年)、公開の法廷における対審および判決によらない柔軟な処理が許されるとはしていません。 【解説】 妥当でない憲法は何人に対しても平穏に請願する権利を保障しています(16条)。しかし、この請願権の保障は、請願を受けた機関にそれを誠実に処理する義務を負わせるにとどまり(請願法5条)、請願の内容を審理および判定する法的義務が課されるわけではありません。 妥当でない判例は、国会議員の立法行為は、立法の内容が憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらず国会があえて当該立法を行うというごとき、容易に想定し難いような例外的な場合でない限り、国家賠償法1条1項の適用上、違法の評価を受けないとしています(最高裁判決、昭和60年)。したがって、例外的な場合に限られはしますが、立法行為も国家賠償の対象となります。 妥当である憲法が保障する裁判を受ける権利は、刑事事件においては裁判所の裁判によらなければ刑罰を科せられないことを意味しており、この点では自由権的な側面を有しているとされています。
第3章 情報通信・個人情報保護 次に掲げる情報のうち、原則として「個人情報の保護に関する法律」による規 律の対象とならないものはどれか。
適用される。 【解説】 正解は。第 1 章 ─ 行政法の一般的な法理論 157 4 1 2 3 4 5 妥当でない 国家公務員には、一般職と特別職があります(国家公務員法 2条1項) 。もっとも、国家公務員法が適用されるのは、一般職の公務員の みであり(国家公務員法2条4項前段) 、特別職の公務員については、国家 公務員法が適用されません(国家公務員法2条5項) 。 妥当でない 独立行政法人の職員は、一般的には公務員に当たりません が、独立行政法人のうち行政執行法人の職員は、国家公務員の身分が与えら れています(独立行政法人通則法51条) 。 妥当でない 国家賠償法1条1項の「公務員」には、国家公務員・地方公 務員のみならず、公権力の行使を委任されている民間人も含まれます。した がって、その不法行為について国が国家賠償法1条1項により賠償責任を負 うのは、国家公務員法上の公務員に限られません。 妥当である 国家公務員の懲戒免職は、行政処分であると解されており、 審査請求の対象となります(国家公務員法90条1項) 。 妥当でない 人事院は、内閣の所轄の下に設置されています(国家公務員 法3条1項) 。 行政執行
選択肢:A 不作為についての審査請求は、当該処分についての申請をした者だけではな/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
によれば法律の根拠が必要である。 (以下は正しい)侵害留保説とは、国民に義務を課したり国民の権利を制限したりする侵害的な行政作用については法律の根拠が必要であるが、そうでないものには法律の根拠を要しないとする説のことです。この説によれば、土地利用を制限する用途地域などの都市計画の決定は、国民の財産権を制限するものですから、法律の根拠が必要となります。 (以下は誤り)行政手続法には、計画策定手続についての規定は置かれておらず、計画策定手続に関する一般的な手続法上のルールは、日本では未確立です。したがって、行政計画の策定は、行政手続法に基づく意見公募手続の対象となっていません。 (以下は誤り)広い行政裁量が認められる行政計画であっても、裁量審査は、重大な事実誤認の有無の審査に限られるわけではありません。 (以下は誤り)都市計画道路の区域内の土地所有者が長期にわたり建築制限を受けたことによる損失は、一般的に当然に受忍すべきものとされる制限の範囲を超えて特別の犠牲を課せられたものということが未だ困難であるから、直接憲法29条3項を根拠としてこの損失につき補償請求をすることはできません(最高裁判決、平成17年)。したがって、都市計画法上の土地利用制限は、損失補償が一般的に認められているわけではありません。 (以下は誤り)多数の利害関係者に不利益をもたらしうる拘束的な計画についても、行政事件訴訟法において、それを争うための特別の訴訟類型が法定されているわけではありません。 【解説】 妥当である侵害留保説とは、国民に義務を課したり国民の権利を制限したりする侵害的な行政作用については法律の根拠が必要であるが、そうでないものには法律の根拠を要しないとする説のことです。この説によれば、土地利用を制限する用途地域などの都市計画の決定は、国民の財産権を制限するものですから、法律の根拠が必要となります。 妥当でない行政手続法には、計画策定手続についての規定は置かれておらず、計画策定手続に関する一般的な手続法上のルールは、日本では未確立です。したがって、行政計画の策定は、行政手続法に基づく意見公募手続の対象となっていません。 妥当でない広い行政裁量が認められる行政計画であっても、裁量審査は、重大な事実誤認の有無の審査に限られるわけではありません。
選択肢:A ア・エ/B ア・オ/C イ・ウ/D イ・エ 【解説】 当事者訴訟には、①当事者間の法律関係を確認しまたは形成する処分または裁決に関する訴訟で法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの(形式的当事者訴訟)、②公法上の法律関係に関する確認の訴えその他の公法上の法律関係に関する訴訟(実質的当事者訴訟)があります(4条)。当たる土地収用法に基づいて、土地所有者が起業者を被告として提起する損失補償に関する訴えは、形式的当事者訴訟(4条前段)に当たります。、270当たらない公職選挙法に基づいて、選挙人または候補者が中央選挙管理会を被告として提起する衆議院議員選挙の効力に関する訴えは、民衆訴訟(5条)に当たります。当たらない食品衛生法に基づいて、都道府県知事に対して行った飲食店営業許可の申請に対して、相当の期間内に何らの処分も行われない場合に、その不作為の違法確認を求める訴えは、不作為の違法確認訴訟(3条5項)に当たります。当たらない地方自治法に基づいて、市町村の境界に係る都道府県知事の裁定に対して関係市町村が提起する訴えは、機関訴訟(6条)に当たります。当たる日本国籍を有することの確認の訴えは、実質的当事者訴訟(4条後段)に当たります(最高裁判決、平成20年)。「抗告訴訟」「当事者訴訟」「民衆訴訟」などの訴訟類型については、その具体例が問われることが多いです。訴訟類型は、具体例もセットで押さえておきましょう。訴訟類型は具体例を押さえようポイント
AのBに対する甲債権につき消滅時効が完成した場合における時効の援用権者について正誤を問う問題。
・損失補償第2部 行政法 国家賠償制度に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、正しいも のはどれか。
行政不服審査法の定める審査請求に対する裁決に関する次の記述のうち、正し いものはどれか。 【解説】 誤り処分についての審査請求が不適法である場合は、審査庁は、裁決で当該審査請求を却下します(却下裁決:45条1項)。これに対して、審査請求が理由がない場合には、審査庁は、裁決で当該審査請求を棄却します(棄却裁決:45条2項)。なお、裁決には理由を記載しなければならないという点は正しいです(50条1項4号)。、226、227誤り処分についての審査請求に対する認容裁決で、当該処分を変更することができるのは、審査庁が処分庁の上級行政庁または処分庁の場合に限られますから(46条1項本文)、前半は正しいです。しかし、審査庁が処分庁であるかどうかにかかわらず、審査請求人の不利益に当該処分を変更することはできませんから(48条)、後半は誤りです。正しい不作為についての審査請求が当該不作為に係る処分についての申請から相当の期間が経過しないでされたものである場合その他不適法である場合には、審査庁は、裁決で、当該審査請求を却下します(却下裁決:49条1誤り法令に基づく申請を却下しまたは棄却する処分を取り消す場合において、当該申請に対して一定の処分をすべきものと認めるときは、処分庁の上級行政庁である審査庁は、当該処分庁に対して当該処分をすべき旨を命ずることができ、処分庁である審査庁は、自らその処分を行うことができます(46条2項)。したがって、審査庁が処分庁の上級行政庁である場合、自らその処分を行うことはできません。誤り不作為についての審査請求が理由がある場合において、審査庁が不作為庁の上級行政庁である場合、審査庁は、裁決で当該不作為が違法または不当である旨を宣言するとともに、当該不作為庁に対し、一定の処分をすべき旨を命ずることができます(49条3項1号)。
第4章 文章理解 本文中の空欄に入る文章をア~エの文を並べ替えて作る場合、順序として適当 なものはどれか。 接続詞は論理的か、というのは難しい質問です。論理学のような客観的な論理 に従っているかという意味では、答えはノーです。もし厳密に論理で決まるので あれば、以下のように、論理的に正反対の事柄に両方「しかし」が使えるという のは説明できません。 ・昨日は徹夜をして、今朝の試験に臨んだ。しかし結果は0点だった。 ・昨日は徹夜をして、今朝の試験に臨んだ。しかし結果は100点だった。 暗黙の了解として、前者の例では「徹夜をするくらい一生懸命準備すればそれ なりの点が取れるだろう」があり、後者の例では、 「徹夜をするくらい準備が不 足していたのなら(または徹夜明けの睡眠不足の状態で試験を受けたのなら)そ れなりの点しか取れないだろう」があったと考えられます。このことは、接続詞 の選択が客観的な論理で決まるものではなく、書き手の主観的な論理で決まるこ とを暗示しています。 (中略) 接続詞で問われているのは、命題どうしの関係に内在する論理ではありませ ん。命題どうしの関係を書き手がどう意識し、読み手がそれをどう理解するのか という解釈の論理です。 もちろん、言語は、人に通じるものである以上、固有の論理を備えています。 わかりやすくいうと、文字情報のなかに理解の答えはありません。文字情報は 理解のヒントにすぎず、答えはつねに人間が考えて、頭のなかで出すものだとい うことです。 並べ替え問題58 【解説】 まず、肢エに「固有の論理」という言葉が使われていることに注目します。この「固有の論理」という言葉は空欄の直前でも使われており、そのことから肢エは空欄の直前の「固有の論理」という言葉をより詳しく説明した文である、ということがわかり、空欄の最初に入る肢はエであることがわかります。 次に、肢イをみると、肢イには「その論理」という言葉が使われています。そこで、肢イは「もちろん」で始まる「固有の論理」に関する話題に、「しかし」という接続詞を使うことで別の視点を付け加える役目を果たす文ではないかと予測できます。試しに、「もちろん」から始まる一文→エ→イと繋げて読んでみても不自然な点はないため、①エ→②イという順番が確定できます。 この時点で正解は「5」であると判断できるのですが、念のため肢アと肢ウについても検討します。まず肢アと肢ウには、「文字から得られる情報」という言葉が共通して使用されている、ということに注目します。そのことを念頭に二つの文を読み比べてみれば、ア→ウという流れが自然であると判断でき、正解は5であると判断できます。
が、全部を委託することは禁止されている。 【解説】 正解は。第 3 章 ─ 情報通信・個人情報保護 747 5 誤り 個人情報取扱事業者は、個人データの取扱いの全部または一部を委 託する場合は、その取扱いを委託された個人データの安全管理が図られるよ う、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならないと されています(25条) 。したがって、個人データの取扱いの全部を委託する ことも禁止されていません。 誤り 個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人デ ータを第三者に提供してはなりませんが(27条1項) 、公衆衛生の向上や児 童の健全な育成の推進のために特に必要があり、本人の同意を得ることが困 難な場合には、本人の同意を得る必要はありません (27条1項3号) 。した がって、本人の同意を得ることが困難でない場合には、原則どおり、本人の 同意を得る必要があります。 誤り 個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人デ ータを第三者に提供してはなりませんが(27条1項) 、合併その他の事由に よる事業の承継に伴って個人データの提供を受ける者が生じる場合には、提 供を受ける者は「第三者」に該当し
・損失補償第2部 行政法について正誤を問う問題。
選択肢:A 債権者は、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。 )のうち、債/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
選択肢:A 指定確認検査機関による建築確認に係る建築物について、確認をする権限を/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
連帯債務者の一人について生じた次のア~オの事由のうち、民法の規定に照らについて正誤を問う問題。
選択肢:A 審査庁が不利益処分を取り消す裁決をした場合、処分庁は、当該裁決の趣旨/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
選択肢:A 公の営造物とは、国や公共団体が所有するすべての物的施設をいうわけでは/B (該当なし)/C (該当なし)/D (該当なし)
選択肢:A 正 正 正 誤/B 誤 誤 誤 正/C 正 誤 正 誤/D 誤 正 誤 正